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その後、お風呂から上がった私達は脱衣所に移動しそれぞれ着替えを始めた。
けどなんか…エマから借りた下着を付けた時に違和感を感じた。
『ねぇエマ。…大きくなった?』
そう言いながら私は自らの胸と下着との空間を見つめながら尋ねた。
「やっぱそう思うー?そういう時期なのかなぁ…」
『いや、私が遅すぎるのか…?』
「普通だよ(笑)ちょっと待ってて、違うの持ってくるから」
エマはそう言うと急いで部屋着に着替えて小走りで自室に向かった。
私はタオルを体に巻いてエマが戻って来るのを大人しく待った。
ふと、鏡を見ながら私もエマを見習って少しは大人っぽくした方がいいのかなぁ。髪切ってみる…?雑誌も買ってみようかなぁ…なんて思ってみたりして。
そして少し経った頃、足音が一つこちらに向かってくるのが分かった。
バカな私は何を思ってかエマだと思い込んで気にする素振りもなくそのまま鏡の中の自分を見ていた。
ガラッと引き戸の音がして
『ごめんねエ……』
振り返った私はそう言いかけて目を全開にした。
「んだよ、まだ着替えてねーのかよ」
『へっ!!?』
「エマが戻ってきたから風呂空いたと思って」
『そ、それは分かった!じゃなくて!!なんで平然としてんの!!早く出てってよ!!!なんでいんの!!!』
顔色一つ変えない万次郎を私はバシバシと叩くようにして脱衣所から追い出そうとした。
「いって!なんでってオレん家でもあんだよ!大体オマエなんで着替えてねんだよ!!」
『仕方ないじゃん!!エマの下着大きかったんだもん!!だから替え持ってくるの待ってたの!!』
そう言いながらバシバシと叩き続け慌てふためく私に対して万次郎がプッと吹き出した。
「なんて?(笑)」
『だぁーかぁーらぁー!!』
万次郎の問いにハッと我に返った私は自分が言った言葉を頭の中でおさらいした。
そして言葉にならない言葉を吐いた。顔を真っ赤にして。
『$☆%#*€%〜ッ!!!!!』
「ブハハハッ!!墓穴掘りやがった(笑)」
『最低ーーーー!!!!!』
「ただいまー」
「買ってきたぞー」
ドタバタと廊下を走る万次郎と私。
するとそこへ真兄と櫂が帰ってきた。
が、恥ずかしさと怒りで我を失った私は二人の存在なんかお構いなしに万次郎を追いかけ回した。
「なにやってんだ?アイツら」
「さぁ?元気そうでなによりじゃねぇか(笑)」
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@炭酸(プロフ) - ササミさん» ありがとうございます!! (2021年7月13日 2時) (レス) id: cb8d42f0e4 (このIDを非表示/違反報告)
ササミ - 好きです!!! (2021年7月11日 20時) (レス) id: e6ad737842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@炭酸 | 作成日時:2021年6月15日 14時