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『こんにちはー!先生ー?Aですー!』
住居の方まで顔を出してみたけど一向に反応が無かった。
疑問に思った私は真兄の部屋へと向かった。
『真兄ー?』
私の呼びかけに真兄が反応してくれてドアを開けてくれると私は先生がいない理由を真兄に尋ねてみた。
「ジイちゃんなら急用が出来たからって今はいないぞ…ってもしかしてマンジローから聞いてないのか?」
『え!うん、聞いてない…』
「マジか。ったく、ちゃんと伝えとけよって言ったんだけどなぁ…んー……まぁ、道場は開いてるから好きに使っていいぞ」
『あ、うん分かった。ありがとう…』
そう言って私は再び道場へと向かった。
直接稽古をつけて貰いたかったから残念な気持ちはあったけど、好きに使っていいって言ってくれたからひたすら自主練に漬け込もうと気合いを入れた。
『(よし、始めるか)』
準備運動を一通り終えた頃、タイミングよく聞き慣れた声がした。
「あーいたいた」
圭介と、その後ろに万次郎の姿があった。
『ジロー、道場お休みなら早く言ってよー』
「わり、忘れてた」
呆れながら言う私に対して万次郎は笑ってそう答えた。
「櫂くんも来てんの?」
『うん。真兄の部屋にいるよー』
「じゃオレ、顔出してくるわ」
圭介はそう言うとどこか嬉しそうな表情を浮かべて去った。
残った万次郎は道場に上がると私に近づきこう言った。
「稽古ならオレがつけてやろうか?」
『…次郎が?』
「一人より相手いた方がいいだろ」
確かにそうだけどって思った私だけれど、次郎が相手ってなんだか緊張するんだよなぁ。
それに…って思っている間にもすでに万次郎は準備万端状態。
少しばかり気乗りはしなかったけど時間も無駄に出来ないなと思ってとりあえず稽古に付き合ってもらうことにした。
『じゃあ、よろしくお願いします』
「おう」
爽やかな笑顔に調子が狂いそうになるけど試合同然で取り掛かった。
合間合間にこうしろああしろって指示が出てくるけど元々才能がある万次郎と違って私は食らいつくので精一杯。
「オマエの蹴りはこう。じゃなくてこう!」
『わかった』
息を切らす私に対して万次郎は至って平常運転。
そのまま三十分、一時間と時間が経った。
『ちょっと…一回休憩…』
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@炭酸(プロフ) - ササミさん» ありがとうございます!! (2021年7月13日 2時) (レス) id: cb8d42f0e4 (このIDを非表示/違反報告)
ササミ - 好きです!!! (2021年7月11日 20時) (レス) id: e6ad737842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@炭酸 | 作成日時:2021年6月15日 14時