月恋 第109話 「顔が赤い」 ページ15
どうも皆さんこんにちは。
連続テレビドラマのヒロインオーディションまでまあまあ日数はありますが、芝居と面接の練習期間と学校のテスト期間が丸かぶりしたツキウタ。宣伝アイドルの暦屋 Aです。
「ギャァッ、始さんギブ! イタタタタタッ!」
私は今、グラビの共有ルームで恋さんと共に始さんに勉強会、別名アイアンクロー塾を行って貰っています。
恋さんは英語のテストで赤点を取ってしまい、その追試に向けて頑張っている様だ。
恋さんは英語、私は国語の主に文法や品詞を教わっているのだが、これまた始さんがスパルタで間違えると彼の強烈なアイアンクローが炸裂するのである。あな恐ろしや。
隣で英語の問題集を解いていた恋さんが、何やら問題を間違えたようで、始さんのアイアンクローを食らって叫んでいる。
まだ何も間違えていないからアイアンクローは食らっていないが、次は我が身と怯えつつ、私も黙々と課題を進めていく。
「ああ、俺の脳細胞が死滅する………」
「恋ファイトー」
私達よりも少し距離を置いた所で、駆兄が愛があるんだか無いんだかよく分からないエールを、暗い顔をしている恋さんへ送っている。
いや、アイスを食べながら棒読みのエールを送っている時点で愛なんて存在しないのだが、駆兄なりの優しさと言うことにしおこう。
「A、ここの問いが間違ってるぞ。読む、の変格活用は?」
「………サ行変格活用?」
「違う、この場合は五段活用だ」
やばい間違えた!と内心焦り、恋さんが受けたようなアイアンクローが飛んで来ると身構えた時だっだ。
パチンッと音が鳴り、額に軽い衝撃が来ただけで後は何もない。
あれ?と不思議に思い、恐る恐る固く閉じていた目を開ける。
「Aだけデコピンで済まされるとかずるい!」
何が起こったのかさっぱり理解できないと首を傾げていると、隣で恋さんがブーブーと口を尖らせて文句を言った。そのお陰で自分の身に何が起こったのかが理解できた。
私は始さんにデコピンを食らったのかと。でも何故、アイアンクローではなくデコピン?
「まあ、Aちゃんは女の子だからね。流石の始もアイアンクローなんて出来ないよって、イタタタタタッ、痛いよ始!」
「春、お前は余計なことを喋るな」
丁度やって来た春さんが、始さんの心を読んだかのような発言をしたためアイアンクローを受けるはめに。
本心を春さんに読まれ照れているのか、始さんの耳が真っ赤になっていた。
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櫻餅(プロフ) - 2次元大好き人間!!!さん» コメントありがとうございます。不定期更新ですが頑張ります。これからもこのお話を宜しくお願いします。 (2018年3月21日 12時) (レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き人間!!! - 続編おめでとうございます!これからの夢主ちゃんの成長が楽しみですね!!!更新頑張ってください!応援してます! (2018年3月21日 11時) (レス) id: 6896f5a2c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻餅 | 作成日時:2018年3月13日 2時