月恋 第66話 「選択肢」 ページ19
「此のノートにコヨミラジオの事や、個人的に感じた皆さんの各持ち歌やユニット曲の魅力、特徴をまとめて、それをちょくちょくラジオやツイッターで紹介していこうかと……」
私がノートについて口を開いた途端に真剣な顔を見せる弥生さん。そんな彼にこのノートを説明していると思うと、緊張の余り心臓が大きく唸りだした。
ノートを使って、だなんて子供っぽい。そう思われるのは百も承知。
「少し中を見ても―――」
「ダメですダメです! 絶対ダメ!」
そう言って、興味津々に眼鏡の奥にある瞳を輝かせながらノートへと手を伸ばそうとした弥生さんから思わず仰け反り、例のノートを大切そうに両腕で力強く抱き締める。
「どうしてダメなのかな?」
弥生さんはノートに不思議なくらい興味を示す。
何故、中身を見たがるのか。私にはその理由が理解できない。
「字は汚いし、自分なりにまとめたものだから語彙力無いし、同じ様な事しか書けてない上にまだ皆さんの曲を全部聞けてない中途半端なノートだからです!」
先日からグラビやプロセラのCDを買い、発売日順に聞いて居る。
けれど、CDは中学生の私からすると高くて一気にまとめ買いが出来ない。
まだ睦月さんと如月さん、それに弥生さんのソロ曲と各ユニットのデビュー曲しか聞けていない上に、国語が苦手で読書もしない所為か、私は語彙力が乏しいのだ。
よく先生にも読書感想文を書いて、文章が余りにも成っていないと怒られたものである。
感想と言っても、耳から音と声を聞き取り、肌で感じたことを実際言葉にするのは難しい。
非情に幼稚な感想文。
そんなノートを、国内最高峰の大学に通う弥生さんに見せれる訳無いじゃないか。
私と睦月さんのことに気付く程鋭いのであれば、今の私の気持ちも察してください弥生さん。
「それでも俺は見たいな。俺の歌を聞いて、可愛い後輩がどういう風に感じ取ってくれたのか知りたい」
「……内容がどうとか関係無く、文字を読むって言う行為が好きだから、このノートを読みたいだけじゃないんですか?」
「違うよ、本当にAちゃんがどう感じ取って、どんな言葉で表現してくれているのか興味があるんだ。でも、俺が文字を読むこと自体が好きって事まで調べたんだ。益々見たくなっちゃったな」
私はどうやら、言葉の選択肢を間違えたらしい。
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櫻餅(プロフ) - リュウヤさん» こんにちは。コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです。これからもこの夢小説をぜひ宜しくお願いします。 (2018年3月27日 23時) (
レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
リュウヤ(プロフ) - こんにちは。いつも楽しく読ませていただいています。ヒロインちゃんと始さんのやりとりに、涙ぐんでしまいました。みんなが温かくて、素敵な作品をありがとうございます。続編も引き続き、追いかけさせていただきます！ (2018年3月26日 8時) (レス) id: 707d2de435 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - snowさん» こんばんは。コメントありがとうございますm(__)mそう言って頂けて大変嬉しく思います。不定期更新ですが頑張ります！ (2018年2月9日 21時) (レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
snow(プロフ) - こんばんわ。ヒロインちゃん、憧れの愛ちゃんに会えて良かったですね。いつも一生懸命な彼女に元気を貰ってます。これからも頑張って下さい！ (2018年2月9日 18時) (携帯から) (レス) id: bc61ae6263 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - 2次元大好き人間！！！さん» コメント有難う御座いますm(_ _)mこれからも不定期更新ですが、頑張っていきたいと思います。 (2018年1月10日 4時) (レス) id: d35033e969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻餅 | 作成日時：2017年12月26日 23時
