ウラオモテカノジョ～あざとい女の子はきらいですか？～【1】 (ページ44)

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世間の反応ページ44

「紅蓮華」を歌い、YouTubeに匿名で投稿した。

ノリと勢いで投稿してみたは良いものの、結局、周囲の反応が怖くて自分のYouTubeのチャンネルを開かないまま数日が経ったある日のこと。

珍しく、朝早くにマネージャーの最上さんから連絡があり、何事かと思って出てみれば……

「今すぐYouTubeとTwitter確認して！」

と何やら、慌てた声で言われて。

言われた通りにYouTubeとTwitterを見てみれば、数日前に投稿したばかりの歌ってみたがなんとバズっているではないか。これにはさすがの私も驚き、奇声をあげながら手に持っていたスマホをベッドへとぶん投げた。

Twitterのトレンドに載った#紅蓮華、#歌ってみた、#歌唱力オバケ、#とある匿名女子の文字たちに発狂。

「うぎゃぁぁぁぁぁあっ！」

なんでなんでなんで？！え、もしかして私なんかまずいことした？！問題起こして炎上してるの？！

状況が理解できず。一人暮らしのマンションの寝室の隅っこで、恐怖のあまりぶるぶると震え出す。そんな私を落ち着かせるように、最上さんが炎上して話題になっている訳ではないことを教えてくれた。

それなら良かったと、ほっと胸を撫で下ろすも最上さんに……

「このままどんどん、いろんな歌を歌っていこう！」
「え、まだやるの？！」
「当たり前でしょ？ミケちゃんの自信がつくまでやるからね！」

そうやって言い切られてしまい、私は頭を抱えた。

もう話題になっているのなら充分ではないのか、と思うも事務所の方も最上さんもどうやら私の期間限定の歌い手活動に乗り気な様で。

もうすでに、次は何を歌うかという話になってしまった。

「それならガンダムシリーズ歌いたい」
「さすがガンダムヲタク」

特に大好きな機動戦士ガンダムSEEDとガンダムSEED DESTINYの主題歌をぜひ！とごり押ししてみたところ、私が歌う気になっているならとあっさり許可が降りたのであった。

ということで、次はガンダムが歌えるとちょっと気分良く仕事へ向かったのだが、どうやら、話題になっていたのは世間だけではなかったらしい。