ウラオモテカノジョ～あざとい女の子はきらいですか？～【1】 (ページ32)

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ラーメンが食べたい1 ページ32

どうも、鈴木崚汰です。

あまりにもミケさんが飯を食わないので、ちょっと心配になった俺は、仕事終わりにそそくさと帰ろうとする彼女を捕まえて飯屋へと強制連行しました。

「食べるならラーメン！ラーメンがいい！ラーメンしか認めない！」

本当は米と肉を食べに、牛丼屋に入ろうとしたのだがあまりにもミケさんがラーメンラーメンとごねるため、仕方なくラーメン屋へと入ったのである。

「で、なに食べんの？」
「これ！」
「食欲なかったんじゃねぇの？！」

食べる気が起きないと言っていたくせに、彼女が選んだのはなんとラーメンとチャーハンの特盛セットであった。そんな細い体によく入るな、と感心しつつ定員さんに2つ同じものを注文してからカウンター席で、ミケさんと並んで待つこと数分。

「あれ、ミケ姉さんに崚汰じゃん」

やって来たのはラーメンとチャーハンの特盛セット……ではなく、同年代で仲の良い武内駿輔さんだった。

「げっ……」

武内さんの顔を見るなり、露骨に嫌な顔をするミケさんに俺は思わず首を傾げた。

この2人、接点あったっけ？と。

共演作品はあるにはあるが、あまり一緒に話しているところを見たことがなかったためミケさんの反応が不思議だったのだ。

この人は、何があっても絶対に公私混同しないタイプで。親しい人の前以外でも、露骨に嫌な態度を取ることは一切しない。

プライベートには頑なに踏み込ませようとしないが、ちゃんと会話もするし話しかけられれば笑顔で受け答えもする。それが例え、どんなに苦手な人であってもだ。そんなミケさんが、こんなにも嫌そうな顔を堂々と見せるのは非常に珍しかった。

「おとなり失礼しまーす」
「来るな座るな帰れ」

しかし、どうやら武内さんはそんなミケさんの態度に馴れているのか。あまり気にした様子もなく、暴言を吐かれつつも何食わぬ顔をして彼女のとなりに座ったのである。

え、まじでどういう関係？