二面性がある女の子はきらいですか?1 ページ20
私の親友であるAちゃんは、とても独占欲が強くて嫉妬深い。だから、私に近づいてくる男性にとても容赦がない。
仕事終わりに夕飯を二人で食べに行こうと約束していた日。
仕事が長引いて、少しだけ遅れるという連絡をAちゃんから貰った私は、わざわざカフェに入るのも勿体無いかなと思い、そのまま待ち合わせ場所で彼女が来るのを待っていた。その時である。
「あれ?久野さん?」
知り合いの若い男性スタッフさんが偶然、通りかかって声をかけられたのだ。
「あ、えっと、こんばんは」
「こんばんは。こんな夜に一人ですか?」
「い、いえ、Aちゃんと待ち合わせをしていて」
顔は知っていても、あまり会話をしたことがないスタッフさんだったため緊張してしまう。
「相変わらず仲が良いんですね! あ、もし良かったら、三ヶ井さんが来るまで僕とお話ししてませんか?女性一人で待っているのも危ないですし」
気を遣ってくださるのはありがたいけれど、二人きりというのは大変気まずいものがある。しかし、折角の申し出を断ることもできず。私は小さく頷いた。それから数分、スタッフさんと二人きりという気まずい時間が続いた。
スタッフさんから話しかけてくれるものの、その内容が私生活に踏みいってくるようなものばかりで。
「あの、そういうのはちょっと……」
返答に困りながら、やんわりと受け流していくもスタッフさんの質問はエスカレートするばかり。
「良かったら今度、僕と出掛けませんか?!」
そしてとうとう、特に親しくもないのにそんなことを言い出されてしまい今度こそ言葉に詰まってしまった。
此方へとじりじり、距離を詰めてくるスタッフさんに恐怖を覚えて思わず一歩、一歩、後ずさる。
「逃げないでくださいよ!」
そんな私に気づいたスタッフさんの手が、此方へと伸びてきた。
泣きそうになりながらも、抵抗しようとしたときである。
「触らないで!」
私を庇うようにして、鋭い声とともにAちゃんがスタッフさんとの間に割って入ってきた。
「み、三ヶ井さん……?」
普段のAちゃんからは考えられないくらい威圧的な態度にスタッフさんも、動揺が隠せない様だ。
「一緒に待っててくれるだけなら許してやろうかと思ったけど、下心があるなら話は別」
狼狽え、何も言い返すことが出来ないスタッフさんにAちゃんはひやりと背筋が凍るような声で言い放った。
「二度と近寄るな」
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リンリン(プロフ) - オチは1番か3番希望です (2022年5月19日 16時) (レス) @page46 id: 68dd5d6199 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - アカリさん» かしこまりました。少々お待ちいただけると嬉しいです。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - ジェラートさん» ありがとうございます。参考にさせていただきます。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ(プロフ) - 石i川i界i人さんとの絡みが見たいです (2021年12月11日 13時) (レス) id: 2ff7c7d1e3 (このIDを非表示/違反報告)
ジェラート(プロフ) - オチは2希望です (2021年12月5日 21時) (レス) id: 9bd892b1c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻餅 | 作成日時:2021年10月18日 9時