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公園のベンチ爆睡事件1 ページ18

大学生になってからというもの、今までまだ高校生だからとセーブされてきた仕事が一気に増えた気がする。

一応、大学に通いつつ、夜遅くまで仕事がある。そんな生活が続き、なかなか休みが取れずにいた。だから、きっと疲れていたのだろう。

ようやく休みが取れた前日のこと……夜中の公園のベンチで爆睡をかました馬鹿は私である。

もっと詳しく説明しよう。

やっと仕事が終わった帰り道。久しぶりに愛しの久野ちゃんに会いに行こうと、ふらふらした足取りで彼女の家を目指していたのだが、あまりの疲労感に目眩を起こしてしまったのだ。

座りたいけれど何処かお店へ入る気力もなく。かといって道端で座り込むわけにもいかず。仕方なく、すぐそこにあった公園のベンチに座って休憩することにした。そして自販機で温かいお茶を買い、一息ついたところでそれはやって来た。

そう、睡魔である。

うとうとと船をこぎ、次第に瞼が下がっていく感覚に抗えずについ、意識をその場で手放してしまったらしい。

冷たい夜風に吹かれ、ひんやりとしたベンチに横たわりぐっすり。それから約1〜2時間の間、公共施設の隅っこにて、だらしない寝顔を晒しながらぐーすか眠っていた私を起こしてくれたのは久野ちゃんだった。

「Aちゃん!Aちゃん起きて!」

ぺちぺち、私のことを可愛らしいお手てでたたき起こす久野ちゃんの姿に、ぼんやりとした、まだ覚醒しきっていない頭で疑問を抱いた。

なんで、こんなところに久野ちゃんが? あれ? 私って、ちゃんと家に帰ったっけ?と。

数秒かかって、そのまま公園のベンチで寝てしまっていたことを理解する。しかも、連絡をしてからなかなか帰ってこない私を心配してくれた久野ちゃんが探しに来てくれたことが分かり、慌てて飛び起きた。

なんてことだ! 私はこんなにも可愛い可愛い久野ちゃんを、夜中に出歩かせる理由を作ってしまうだなんて!

「ごめん、久野ちゃん!」

ガバリッ、勢いよく起き上がって謝罪の言葉を述べれば、彼女の小さな体で力強く抱き締められた。

「ばかぁ……!」
「ごめん……ごめんね?」

本気で心配させてしまったようで。私を抱き締めたままぐすぐす泣き出した彼女に、申し訳なさでいっぱいになった。





その後、このことを久野ちゃんから聞いたらしい各方面の皆さま方からお叱りを受けたのはまた次回話そうか……。

公園のベンチ爆睡事件2→←Twitter5



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リンリン(プロフ) - オチは1番か3番希望です (2022年5月19日 16時) (レス) @page46 id: 68dd5d6199 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - アカリさん» かしこまりました。少々お待ちいただけると嬉しいです。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - ジェラートさん» ありがとうございます。参考にさせていただきます。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ(プロフ) - 石i川i界i人さんとの絡みが見たいです (2021年12月11日 13時) (レス) id: 2ff7c7d1e3 (このIDを非表示/違反報告)
ジェラート(プロフ) - オチは2希望です (2021年12月5日 21時) (レス) id: 9bd892b1c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻餅 | 作成日時:2021年10月18日 9時

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