【twst】 TIME OVER -第一節-Ⅱ【逆トリップ】【男夢主】 (ページ7)

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自分にしか出来ない自分らしさ～ヴィル編～ページ7

Aside.

今日はあまりアイツらと話せなかったな、と思いながらも俺は紅茶を飲む。
さてと、今日は誰が来るかな。来る人は知っているけれどその人を待つ空白の時間さえも楽しいのだ。どんな時間でも楽しいと思えるのは幸せだと言ったのは誰だっただろうか。

ｺﾝｺﾝｺﾝ……

ヴィ「失礼するわよ。」
『君か。……来ると思ってたよ。紅茶を淹れるからそこで座っててよ。』
ヴィ「……分かったわ。」

今夜はヴィル君か。俺は美容効果のある茶葉を取り、お湯が沸いたポットからお湯を注ぐ。
こんな一連の流れが出来ていなかった時期があったのだなと思うと少し笑ってしまう。

『というより……夜更かしは美容に良くないってよく言ってるのに今日はいいんだね。』
ヴィ「アンタがこの時間に起きているのが悪いわよ。そんなの気にしてるならさっさと寝なさいよ。」
『あはは、年下に怒られちゃったなぁ……』

そう言って俺はヴィル君の前に紅茶を置いて自分の座っていた椅子に座り、ホッと息を吐く。

『さて、ご用件は？』
ヴィ「……A、アンタは自分らしさをどうやって証明しているの。」

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Vil side.

最初に監督生から聞いた時は冴えない男子を想像していたけれど、実際会ってみるとそうでは無くて、自分自身を理解して自分らしさを出し切っているような感じだった。

上手く言葉で言い表せないけどまるで昔のアタシのようだったから。

『じゃあ質問を質問で返すようで悪いんだけど……ヴィル君は”自分らしさ”ってどういう事か知ってる？』
ヴィ「個性じゃないのかしら？自分だけが出来る個性……」
『まぁ一般的にはそうだね。でも俺は”自分のありのまま”を”どうやって表現できるか”が俺が思う自分らしさってヤツだと思っている。』

ありのままってどういう事かしら……？何も飾らない自分って事？

『ありのままってのは実際起こった事実ってのが辞書には書いてある。自分自身を使ってどれだけ自分を綺麗に着飾れるかが一般的には判断皿たり評価されたりする。』
ヴィ「そうね。オーディションとかもそうだからね。」
『でもオーディションで選ばれたのは”ごく限られた人の評価”だろう？全員がそう思っているとは限らない。』

オーディションとかじゃ普通の話だろうけど、とAは付け加える。

『ありのままの自分を隠したがる人は沢山いる。でもそれを出すことはとても凄い事だし、そして最も人間が美しく着飾れる時なんだよ。』