【twst】 TIME OVER -第一節-【逆トリップ】【男夢主】 (ページ26)

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模擬戦サプライザー！！📚 ページ26

ユウside.

予想外すぎた。

A先輩は大体長期戦に持ち込むことが多い。だからベン先輩に取られがちだった。
なのに今回は……

リリ「攻め一線だのお！」
リ「隙があればすぐに攻めていってるね……」

そう、A先輩が得意とする”守り”の体制を取っていないのである。

エ「やっば、剣先見えねぇ……」
セ「ま、まるで閃光のようだな！！」
「セべク興奮してる？」

でもこのままだとA先輩が負ける。だってA先輩はそこまでの体力を持っていないはず。
私が居ない間瞬発力を上げ続けてもベン先輩の最高スピードにはついていけない筈……

＿＿そう、思ったのに。

「え、」

ベン先輩はA先輩に向けて最高速度で剣を突きつけた。
だがA先輩はそれを受ける事無くベン先輩を避けて前進した(・・・・)

そして距離を取り、銃を撃つ。

ﾊﾞｧﾝ！！

I「うっわ、やられた……！！」
『俺がいつまでもお前と同じペースで付いてくる訳ないだろ。』

＿＿勝者、A先輩。

～

ﾌﾗｯとA先輩がよろける。

I「え、お前ホンマに大丈夫なんだよな！」
『寝不足なだけだ。』
I「それ一番ダメなやっちゃ……！！」

凄い、凄すぎる。

ジャミ「作戦をしっかり練っていたのか……」
「いえ、先輩は作戦は大体立ててないですよ？」

そう言うと皆一斉に私とA先輩を交互に見る。

ジェ「じゃあ、あの人はどうやって……」
「A先輩は大まかな作戦……武器は何を使うかとかしか考えてないんです。」
ト「じゃあ、咄嗟に考え付いたってことか？！それはさすがに無理があるんじゃ……」

勿論、A先輩も咄嗟に出てくることはない。でも……

「漫画家とか小説家って思いついたらメモしてますよね。」
ラ「してるっスけど……それが何の関係があるんㇲか？」
「それですよ。」

え、という顔をする皆。
しょうがないなぁ、教えてあげるよ。

「先輩は日常で過ごしている時に作戦のアイデアを思いつくんです。それをメモして、たまに覚えてそれで頭の引き出しから出すって事をしてるんです。実際にやってるのは引き出して応用してるだけですよ。」
シ「凄いな……作戦や動作を記憶して実際にやって身に着けて本番……戦いの中で実践しているって事か……」
『そういうことだ。』

いきなり先輩の声が聞こえて振り向く。

『次は武道だ。移動するぞ。』

そう笑って先輩は先に部屋を出て行った。