『第1部:帰還』〜Prologue〜 ページ4
月が美しい、静かな夜。
それとは対照的に、アイドルを育てる学び舎…夢ノ咲学院の講堂は大いに盛り上がっていた。
生徒会という権力者に縛られること無く…自由に心底楽しそうにステージを披露するアイドルたちによって長きに渡り立ち込めていた暗雲が今…
それぞれが違った魅力、輝きを持ち…
それが見事に合わさり、互いを高め合うことで…本来の数倍以上に及ぶ力を発揮する新星。
��Trickstar��が巻き起こした、革命という名の風によって…さっぱりと払われようとしていたからである。
そして、そんな素晴らしい才能をもつ新星のステージに沸き…騒がしい会場に今。
『…すげーな。観客も、生徒も、アイドルも…みんな笑顔だ。』
『先輩にも見せたかった。』
とある少年が旅先から帰還し…
『この時期に帰国するのは、どうやら成功だったみたいだな。』
この会場へやって来ていることなど、会場にいる誰もが知らなかった。
『…もしもし、コウ先輩？家には無事、帰れました？…了解です。今晩はゆっくり休んでくださいね。明日も無理なら学院に来れなくても大丈夫ですから。』
『あっちでの成果の報告とかは俺がしときますので。』
『そうそう…今日見れたものとかについても、また後日ゆっくり報告するので楽しみにしててください。』
『先輩も喜びそうなものが見れたんで。楽しみにしててください。』
『はい。ありがとうございます…おやすみなさい。』
そんな少年が、今電話している相方と共に学院へと復学して…
新たな風をこの学院へ吹き入れようとしていることにも。
『(…良いなぁ。)』
『(羨ましいよ、お前らがさ…？)』
『(…俺も、今すぐここで…歌いたくなって来たよ。)』
彼が、サイリウムの美しい光の波の中心にいるTrickstarを心底羨んでいたことにも。
結局、誰も少年がそこに居たことに気付かないまま…
「何と何と、大番狂わせ！今宵の『S1』を制したのは、ぶっちぎりの得票数で他を引き離し勝利を掴んだ奇跡の『ユニット』！『Trickstar』だ〜☆」
革命のはじまりとなったステージは、成功に終わった。
無事、革命の第一歩は成し遂げられたのである。
『…そろそろ帰るか。』
『このままここにいると、面倒な奴にも会いそうだし。』
少年はそれを最後まで確かに見届けると…静かに誰にも見つからないようにと、会場から去っていった。
何処か、清々しい表情で。
ラッキーキャラクター
天満 光
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道化師 - すっごく面白いです！！無理せず頑張ってください！ (2018年10月22日 13時) (
レス) id: 99249bc631 (このIDを非表示/違反報告)
神崎ユエ - 樫さん» ありがとうございます！がんばります！ (2017年11月5日 14時) (レス) id: 31b420b670 (このIDを非表示/違反報告)
樫(プロフ) - 新作おめでとうございます！がんばってください！ (2017年11月5日 14時) (レス) id: bd6202e1c7 (このIDを非表示/違反報告)
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