大丈夫だって (ページ10)

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side:青

次に見たものは真っ白な天井と自分の左腕から伸びる点滴だった。

ってことは病院？

そういや倒れたんだっけ？

そこでふと､点滴は刺さっていない右腕に違和感を感じた。

そこに視線をやると､俺と手を繋いだままベッドの淵で寝ている北斗が。

少し寂しいよ、俺。

目が覚めても誰も声かけてくれないの。

そんな思いで少し手に力を込めるとピクリと北斗が反応し､ゆっくりと顔を上げた。

まだ寝ぼけたような顔だったけど、俺の顔を見た瞬間に何かの化物を見たかように目を見開いて､

北「樹！大丈夫⁈わかる⁈ふらふらしない？気持ち悪くない？どこか痛いところある？」

なんて焦ったように聞いてくるから思わず笑ってしまった。

そしたら

北「何笑ってるの⁈俺めっちゃ怖かったんだから！！」

って半泣きで怒られた。

いつもなら「何泣いてんの笑」ってツッコむけど流石に俺のことが心配で泣いてる奴にツッコめない。

その代わりに

「ん､ごめんね。」

と伝えたら､

北「よかった〜…無事でよかった…」

なんて号泣しながら俺の手をギューギュー握ってきた。

こいつ情緒どうなってんだ？笑

でも心配してくれてありがとね。

これからも頼らせてもらうね。

そんな気持ちを込めて北斗の手を握り返した。

Fin.