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夜の海は何か恐ろしく思えてしまう部分と、何もかも隠してくれるくらい深い闇のように感じる。
海の近くの駐車場に疎らに止まっている複数の車、友人同士や恋人同士が自由に過ごしておる。時折聞こえる笑い声や、ヒートアップしている会話やら。そんな中、マルちゃんは缶ビールを飲み、時折、不安気な表情になる。
煙草の灰を落とし、銜え……
なんでマルちゃんに話を？
単なる客やん、俺。
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それにあのメンツの方々に声をかけてもらっても月日はそこまでやで？
そんな自問自答を繰り返して最初の言葉が出ず目を伏せた時やった。
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「夜の海ってなんか怖くないです？」
マルちゃんはそんなことを呟き俺を見て小さい声で言う。
「昼間と違ってなんだか……切なくなるんですよね。寂しい気持ちを助長させて来るって言うか、静かだからこそ何か見られているって言うか。」
「詩人やね。」
「そうですか？」
「俺はそう思う。」
微かに笑ってマルちゃんはグビっと飲んでから遠くに見える船の灯りに視線を向けた。
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「前に見た写真覚えておる？」
「覚えていますよ。」
マルちゃんの食いつきの返事に俺は煙草を落とし踏みつけてから小さい声で……そう……マルちゃんに聞こえるように告げた。
「1歳下の妹は『いない』言うたやん。」
「結婚やないねん。」
「結婚やなくて……亡くなったん。」
「病気で亡くなったん。」
「だから……いないねん。」
呟くように言うた言葉にマルちゃんは微かに唇を震わせてから軽く頭を下げた。
「ごめん、勝手に言うって。あの時言うてくれたら即謝ったのに。」
あたふたしたような口調が申し訳なくて缶ビールを持っていない手を掴んでから俺は付け足す。
「ええねん、それはマルちゃんの優しさだから。」
「大倉……」
「別にええねん。亡くなってもう……結構時間経過しているし、それに大丈夫だから。」
変な言い方だってわかっておるんやけど、それだけでないことを俺は……
「大倉……どないしたん？」
マルちゃんは不安な表情で俺を見てくるのを感じて俺はゆっくり告げた。
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瀬奈(プロフ) - ショーン様 スピンオフはいつか書きたいと考えてはいます。今回の作品は自分でも書いてい楽しくていつかスピンオフも書けたらいいな・・・と、考えてはいます。 (2022年4月23日 17時) (
レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - ますます面白い展開にワクワクしてます。出来ることなら個々のスピンオフ読みたいです。出来れば�埒�です。よろしくお願いします。 (2022年4月22日 0時) (レス) @page39 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - ショーン様 コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。 (2022年4月19日 16時) (レス) id: 070125caaa (このIDを非表示/違反報告)
ショーン(プロフ) - もうメッチャ面白いです！楽しみです。 (2022年4月17日 19時) (レス) @page32 id: 849d9c80b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2022年3月28日 23時
