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「お疲れ。」
そう声をかけ俺は階段を下りていく。
最後の最後まで店にいて深夜2時。
なんとなく、イイコトしたんだって思わんと。
そう思わないとバカちゃうって思いそう。
俺が丸山先生にポストカードを見せたことで先輩と再会できて仕事が一つ生まれたきっかけを作った事やん。
凄くね？
俺ってこういう才能あったんやん。
ほんま、こんな才能いらんけど。
帰るのがバカらしくて24時間居酒屋に入って一人のみを始めたのは深夜3時近くて、酒を飲みながらスマホを操作していく。
この仕事も潮時かな
なんて思いながらハイボールのお代わりをしてからつまみのゲソ焼きを食っている時やった。
RYOさんのアルバムの記事が書かれていて俺は恐る恐るタップして見ていく。
特典でついているMVの記事があって、松本先生の映像評価とRＹＯさんの事が書かれてあってＭＶの写真が数枚掲載されているのタップして見ていく。
そこにいるのは俺だけど俺でない。
ゆゆでもない
人形として存在している俺がそこにいる。
「昔みたいやな。」
なんて口にして店員の置いたハイボールを即飲んでからスマホをポケットに入れてから店に置かれている週刊誌なんて手に取って眺めていくと、相変わらずどこから拾ってきたネタ？なんて思いながら読みながら酒が進んで気が付くと結構な量を飲んでいた。
始発に乗ってマンションに戻る途中、コンビニでまた酒買って自堕落って言う言葉が今の俺には似合っている気がするんやけど、今日だけで明日からはまじめに仕事探し。そう言い聞かせて買い物終えて到着。ポストを覗きこむとチラシだらけでため息だけして階段を上っていく。
部屋に入ってごみ箱にチラシを入れてから俺はすぐに酒を飲みながらよくわからない気持ちをどうにかして処理しようと必死になっていた。
心臓が痛い
寝ようとしても痛い
こんなに辛いのはキュンを越えてるから？
なんなの？
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年3月23日 16時
