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「どうしたんです、ゆゆちゃん。」
気が付けば、丸山先生はスズキさんのご紹介と言う形で予約権利を獲得して、気軽に店に来ることが多くなった。
2週に1回のペースで【ゆゆちゃん】に会いに来ている。
締め切りも無事に終わったのを教えてくれたけど、全部知っているんですけどね
えぇ、
えぇ……
大倉だもん、知ってる。
「悩み事。」
なんて明るく言うと思いっきり心配顔で俺を見てくる。
心苦しくなっていく。
何て言うか、手伝いとして大倉の俺が行くやん。
で、店で何もないようにゆゆとして会うやん。
これってどうなんだろう？
そんな悩みを最近抱き始めたのはほんま。
相変わらずノンアルコールを飲み、少しお高いフードを頼み、チェキを撮影して帰る。
いいお客さんだけどちょっとだけ良心が痛む。
「僕でよければ話を聞きますけど。」
「先生に？」
「あかんですか？」
「楽しいおしゃべりの方がいいですよね？」
「ゆゆちゃんのお役に立てるなら。」
なにこの人！今までのお客さんと比べたらほんまに温厚な人だって思うんやけど。
「仕事どうしようかな。」
「仕事？え？ここ辞めるとか？」
「ちがいますよぉ、悩むお仕事。」
うん、ほんまに悩むお仕事やねん。
したくない仕事。
だけど、横山くんのお願いやん。
松本先生と言う会いたい先生が撮影スタッフで来るって言うたら行きたいけど、どうしても心が動かない。
「悩むお仕事なんですか？」
「うん」
何だこの感じ？
恋愛相談みたいになってへん？
あれ？
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年3月23日 16時
