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窓口来てクレーム言ってた人の名前よな？
2週間前にあった出来事。
手帳で確認するとそこにあったんよ……営業の件で窓口に来て騒ぎになったのが。そして、それを担当したのが俺って言う。
内線ボタンを押して数回のコールの中で頭の中でぐるぐる考え腹痛きそうなんやけど。
『営業課、倉田です。』
……あの時に声をかけられたトーンと同じ。
なんて、悠長なことを考えている場合ちゃうんやった。
「1階の大倉です。倉田さんですか、メモ見ました。」
『大丈夫ですか？なんか……大変そうですね。』
「毎度のことです。どうしました、何かまたありました？」
毎度の事なんです、ほんまに。
何て笑って言えるレベルちゃうんだけど。
「大倉くん、ご指名なんだよ。」
何て笑って言われる言葉ちゃうやん。なんで俺は営業課長と一緒に車に乗らなあかんねん。
倉田さんに頼み込まれたのは、まさかまさかのそのお客様が俺に来て欲しい、家までって言う無謀な希望を出して来たって言う。
「俺……窓口なんですよ。」
「知ってるけど。」
いえいえ知ってるなら俺を連れていくって言う話はおかしいと思うんやけど。おまけに課長の采配で、店長がしっかり窓口にいる様に念を押されて俺が外に出るって言う謎の状況。
「なんで俺？」
もう小声で言うしかないやん。
車内で課長がお気に入りと言う演歌が流れる中で本来の担当さんが申し訳ないって顔で俺を見てくる。
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厄日だよね、今日。
めざ〇しテレビの星占い最下位だったもんな。
運気アップってなんやっけ？
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今の俺にはそうやって現実逃避をするしかなかった。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2021年1月18日 20時
