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「インフルだったら困るじゃない！知恵熱？なにか真面目な本でも読んだ？」
「読んでまいせん。」
「風邪？おなか出して寝た？」
「もぐって寝てます。」
「歩いて行かせたら危険だから車出してもらおう。」
「だ、大丈夫ですって。」
「階段から落ちて骨折して仕事できなくなったら許さないけど？」
むっちゃ怖い圧を向けられて「すいません。」って言うしかできへん。
ビビるやん！怖いやん！無理やん！
「下の病院に行こうか、大倉くん。」
「……はい。」
正直行きたくなかったんやけど、この圧からにげることは無理やった。石原さんがなぜかついてきてくれて受付からすべてやってくれている間、ほんまに熱があったんやって今更気づく。
頭がぼーっとしているし、テレビの音すらわけわからん。
「忠義くん！どうしたんです？」
むっちゃ焦った顔できたのは事務員している丸山さんで石原さんが何やら話しているけどさっぱり分からん。
「なんで丸山さんおるん？」
「裏で仕事していたら初診で忠義くんの名前見て。」
「仕事していたんや。」
「してます!今日は！」
え？自信満々に言う所、そこ？
石原さんが事情を説明している間、意識があったりなかったり。
気持ち悪いのもずっとあるし、なんだこれ？昨日は飲んでないから二日酔いじゃないはずだって自分に言い聞かせていた時に受付番号の数字と掲示されている数字がものすごく遠すぎる。
「初診は2時間待ちが多いんだって。」
「なら、待つんで石原さん戻ってええですよ。」
「戻れるわけないでしょ？顔色、危険ゾーンだけど？」
「え？土色？」
「結構な色だけど？」
「まじですか。」
アカーンって思うけど、気持ち悪いのが増してきてもう返事すらするのがしんどくなってきた。
「緊急です、これは！」
なんか丸山さん言うて奥に戻った。
看護師さんに渡されたのは検査に行くように案内地図。石原さんが心配そうについてきてくれて血液検査の部屋に入った時やった。かわいい看護師さんがいるブロックでなく、なぜか奥の個室。
言われた場所に入って変な声出たよね
看護師さんがおったよ、むっちゃベテランな人が！
その奥に腕組んで機嫌悪いオーラを出した先生が1人。
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2020年11月17日 16時
