レジレコ短編物語 (ページ28)

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Story of Seika 【まなかさんリクエスト】ページ28

S「えっ・・・これどういうこと？」

突然同級生の女子に手紙を渡された。

女子「あ、あのこれAからなんだけどね。」

Aちゃん・・・いつも教室の隅で本読んでる大人しい女の子か。

初めて見たときは、長い黒髪がとてもきれいな子だなと思っていた。

滅多に笑わないけど、きっと笑うと可愛いんだろうな。そんな感じの子だった。

女子「あの子内気だから。手紙だけでも読んであげて？」

S「オッケー、ありがとう。」

ピンク色の可愛い封筒には、丸い可愛い文字で「聖華くんへ」と書いてあった。

中を見てみると、２枚の便せんに文字がたくさん並んでいた。

初めて同じクラスになれて嬉しかった、ずっと好きだった、

こんなに人を好きになるなんて思わなかった、一目惚れなんて本当にあるんだ・・・

そうか・・・読み進めていくうちにAちゃんの気持ちが少しずつ

伝わってきて、同時にこんなに考えてる事があったんだという事も分かった。

放課後になり、みんなが教室を出る用意をし始めた。

Aちゃんは何度も僕の方へ来ようとした。でも来なかった。

それならば、と僕はAちゃんの席まで歩いて行って、声をかけた。

S「Aちゃん、今から時間ある？ちょっと音楽室来てほしいな。」

Aちゃんは目を丸くしてすごく驚いていたけど、ゆっくりとうなずいて

僕について来て音楽室に入った。先生には無理言って開けてもらった。

S「で、僕に言いたいことあるんだよね。」

しばらくは下を向いてモジモジしていたけど、ついに目線を合わせて

「あの、えっと・・・聖華くん、好きです。付き合って・・・欲しいです。」

それがAちゃんの気持ち。僕はしっかりと受け止めたよ。

S「・・・よろしくね、僕、待ってたよ。」

するとAちゃんは嬉しそうに、でも恥ずかしそうに笑った。

それは今まで見た笑顔の中で、最高の笑顔だった。