キセキ225 ページ20
栗原《A君、ごめんなさい忙しいみたいなのに》
A「別に。
それより、美帆使うのはちょっと卑怯じゃない？まあ用事あったなら仕方ないけど。
で、何？」
栗原《あなたの、親権のこと》
再び顰められた眉に
白凪は花宮が挨拶を終えているのに気付いてそちらへ戻り始める
栗原《あなたのお母さんがいるでしょ？
そちらに親権が移ったそうよ》
A「へぇ…
じゃあ、無理にアンタらと関わる必要性なくなったんだ」
栗原《え？》
A「じゃあ、それだけなら切るから。
もう、電話してくんなよ」
ぴっと通話を切り
白凪の会話が聞こえていたらしい花宮が眉こそ顰めたものの
特に何か言うつもりは無いらしい
花宮「帰るぞ」
A「はーい、お待たせしました」
黒子「A君!!」
帰ろうかとなって
突然黒子に声をかけられ驚いた様子で白凪が振り返った
苦しげにしたその表情に
白凪は思わず目をそらしそうになりながら、何？と首を傾げた
なるべくオブラートに包んだつもりだが
十分、傷つけた自覚はある
黒子「僕は、また間違うかもしれません。
でも、A君とは友達でいたいんです！
だから、もう1度やり直させて下さい。
バスケをしようとは言いません。けど、また本の貸し借りをしたりしたいんです」
それは僕だけではありません
そう続けられた言葉に、白凪は他のキセキのメンバーを一瞥して
ふっと息を吐いた
A「わかった、わかったよ。
また誘ってよ。
言ったでしょ、ストバスくらいなら付き合う。
友達、でいたいんでしょ。
ならお前達が、切れないように頑張って繋ぎとめてみなよ」
黒子「それって…」
A「じゃあね、また会おう。
今度はちゃんと、やり直そうね」
手を振って
白凪は花宮達とともに合宿所を去った
彼らとの絆を
もう1度、積み上げてみよう
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作者名：琉月 | 作成日時：2018年8月24日 12時
