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キセキ221 ページ16

白凪side

目の前が、視界が回る


眼が悪いこと、いつからなんだよ?
どうしてもっと早く教えてくれなかったんすか?
花宮さんは知っていて止めなかったのか?
昨日の話、A君なら努力したらきっと…
話してくれたら助けてあげられたかもしれなかった


うるさい
何がわかるの

切り捨てたのは、お前達だ


A「お前らは助けてくれなかった!
俺は、辞めるしかなかったんだ、バスケを。

ミニバス時代も
今も。

中学の時だって、俺にバスケをさせてくれなかったくせに
なんで、いまさらバスケをやろうなんて言うんだよ。


俺は、お前達を信じてた」


信じて、いたんだ
だって、1度は助けてくれたから


A「バスケが好きだったけど、チームプレイが苦手な俺を受け入れてくれた。
全部捨てようとした俺を助けて、居場所をくれた。

信じてた。

それなのに
お前達は違った。
一時的なものだった。

道具が欲しかったなら、俺じゃなくてよかったじゃないか。
俺は、道具にされるためだけに生かされたの?
その道具すら、結局必要なかったんでしょ。


俺は、あれでも、必死にお前らの目を見ようとしてたつもりだ。
向き合ってきたつもりだった。

けど

お前らは、誰1人として
俺の目なんて見てくれなかった!

俺を必要となんて、してなかった。


花宮先輩達が、俺の目を見てくれたんだ。
俺を必要としてくれたんだ。

だから
俺はこの人達に応えた。



それの何が悪いの?」


頭が回らない
自分の発言がわからない

違うんだ、こんな事言いたいわけじゃない

傷つけたくない
なんで?

許したい
許せるわけないだろう


違う
俺が悪いから
いつだって、俺が


俺だけが悪い


それでいい








本当に?


A「俺は強くない。
諦めない心なんて持ってない。
向き合い続けたつもりで
ボロボロになったのに


これ以上まだ、頑張れって言うの?」


だって、俺はずっと、頑張ってきたつもりだったのに
否定したのは、お前達なのに



A「お前達のせいだろ…」



隠したかった
言いたくなかった

責任転嫁かもしれない

けれど、紛れもなくこぼれたのは本音だ

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作者名:琉月 | 作成日時:2018年8月24日 12時

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