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海磨side

海磨「はぁっ…はぁっ…」

早く、早く家に帰らないと!!

海磨「もう寝たのか…?」

この時間帯ならいつもは起きてるのに

海磨「もしかしてっ…」

バタバタを駆け上がる

バンッ(←ドアの音)

海磨「みぃちゃん!!」

僕の妻、未奈はリビングにいた。

未奈「あなた!!」

僕は遅かった

ななもり「おっ、1歩遅かったねー。にしても、みぃちゃんって言われてるんだ?へぇー…」

トントンと長い爪でみぃちゃんの首元にした

海磨「や、辞めろ!!」

娘を攫って妻まで攫われるなんて…

ななもり「地獄に堕ちろ」

未奈「助けて!!」

必死にみぃちゃんは僕に助けを求めていた

さとみ「君って確か罪持ってる人嫌いだったよね?」

未奈「えっ…えぇ…まぁそうだけど」

付き合う前に罪はおかした?って最初に聞かれていた
まさか…お前らそれを知って…!?

ななもり「あの人、俺を殺したんだよ。理由はムカついたからってさ。酷いと思わない?」

海磨「っ…」

頼む…辞めろ…辞めてくれ!!

未奈「え…?それ本当…?」

ななもり「だから吸血鬼になったんだよ。憎かったね。お前が。人殺し」

淡々と語るのアイツは変わっていなかった
何事にもハッキリしていて…ズバッと正論を言うやつだった

海磨「う、うそだ!!みぃちゃん、みぃちゃん!!」

そんな瞳で俺を見つめないでくれ

未奈「気安く呼ぶな」

みぃちゃんは本当に僕を冷めた目で見つめていた

莉犬「はー、本当にバカだね。あ、忠告しとくね…会社は潰れるよ。この家にも住めなくなるよ」

海磨「そんな…」

何もかも消えるのか?

ななもり「まぁまぁだね」

アイツはみぃちゃんの血を吸った

海磨「許さない!!」

ななもり「それが俺の死ぬ寸前の気持ちだったね」

パッとアイツはそう言った そして僕は気付いた

ななもり「良き親友だと思ってたのに」

一瞬見せた今まで見たことない悲しい顔

海磨「ななもり…」

ななもり「お前のことは許さないよ。だから妻も攫ってくね。ばぁい♪」

そう言って妻を連れて空に飛んだ

海磨「みぃちゃん!!美琴!!」

みぃちゃんとはもう…やり直せれない
それぐらい彼女は罪人が嫌いだったんだ

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作者名:宮野志保 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年7月10日 1時

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