歌う吸血鬼。【すと//】【オチ未定】 (ページ5)

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美琴side

1日だけ働くことになった赤髪の男性
何処かで見たことあるような気もするけど…
眠すぎて頭が回らなかった

『えーと…?』

使われていない部屋に連れてこられた
分からないことがあって…てことで着いてきたけど

莉犬「美琴ちゃんさぁ、辛いなら辛いって言いなよ。」

『え…?』

いきなり下の名前で?

莉犬「俺のこと忘れた?」

長い歯を見せてきた

『あ…莉犬くん?』

人間姿の莉犬くん?

莉犬「そ。で頼みたいことが…」

そろそろ血を飲まないと体力が持たないらしい
だけど、私が疲れてるから…なんとかと言っていた。

『良いよ。気にしないで、血吸って?』

莉犬「良いの?」

『うん』

躊躇しながらも血を吸い始めた

莉犬「ん。相変わらず美味しい」

『そっか、良かった。』

血が吸いたくてウソついたんだな

莉犬「美琴ちゃん、本当に辛いなら辛いって言った方が良いよ。」

確かに、辛い。だけど…

『この会社の社長はね…私のお父さんなんだ』

それもあってか部長からの差別やパシリが凄い
辞めたくても辞められないのが現実

莉犬「なら俺が攫ってあげるよ」

『え?』

莉犬「みんなのお嫁さんになってよ」

みんなって…でも…それでも良いかも、知れない。

ーーー

遠井「案外彼らは一途よ?自由もあるし」

ーーー

その言葉が蘇ってきた

莉犬「居場所も自由も美琴ちゃんが望むもの全て俺らが作ってあげるよ」

『なんでそこまで…日も浅いのに…』

「会った時間なんて気にしないよ。美琴ちゃんはもう、みんなのお気に入りだからね。」

ポッと莉犬くんの隣にやってきたのは、紫の王子様…ななもりくんだった。

『ななもりくん…』

莉犬「俺らがキミを幸せにしてあげるよ」

ななもり「おいで、みんなキミを待ってるよ。」

遠井さんはとても幸せそうだった
遠井さんの口からはずっと旦那のジェルくんで

誰も愛したことない私でも…幸せを掴めれる?

彼らといれば、“自由”も手に入る…?

『自由も…』

莉犬「俺らといれば、手に入るよ。」

『愛も…?』

ななもり「俺らが愛してあげるよ」

遠井さんの言葉を信じ、私は決意をした。

『私を攫って』

なーりーぬ「了解」

『その前に家に寄って』

莉犬「え?なんで?」

『ゲーム機』

そう言えば呆れていたが良いよ、とのことだった。