【デジモンフロンティア】幼馴染みは今でもツンデレ続行中。×6 (ページ44)

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相変わらずにこにこと表情を崩さないで喋り続けるA。

「…泣かないのは私の中での決まり事だから涙は流さないでしょ」

「でも、多分泣かないって決めてなくても私は泣けないと思う」

よくよく考えたら、俺はAを分かっていたつもりだったけど少しも分からなかった。

喜怒哀楽が大雑把にの感情を分類したのだとしたら、Aにはきっと喜と楽はあっても、哀は無いのだろう。

「こんな事言っちゃったら変なのかな」

「きっと、目の前で誰かが死んだとしても私は泣かないし、悲しめないと思う」

それって非情な人間だよねと変わらない笑顔で話す。

…笑ってて楽しいかよ、そんなに。

「何だろ、悲しむ方法が分かんない…のかな」

「私は皆と違うんだと思もうよ」

「違ってたとしても、私は少しでも皆と同じ目線でいたい」

だから、笑ってるんだよとAは言う。

変わらない笑顔の筈なのに、その時のAの笑い方が寂しそうにみえた。

(欠落した感情)