【デジモンフロンティア】幼馴染みは今でもツンデレ続行中。×6 (ページ38)

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最強。

*

ヘリウモンは伝説の闘士の中でも最強である。

歯向かえば斬られる。目を合わせれば一瞬でデジタマになる。

その強さゆえに、根も葉もない噂が立ち込める程であった。

「…くだらない噂が立てられたものだ」

自分の知らない場所で誰かの話題の中心になる事を嫌うヘリウモンは眉を寄せ、忌々しげにくだらないと吐き捨てた。

賑やかにヘリウモンの話をし続けるデジモン達を横目に彼は木の上から地面へと飛び降りた。

「くだらないな、やはり」

彼の姿を見た途端、話していたデジモン達は一目散にその場を立ち去ったのだ。

…何故、彼はそんな噂が立ってしまったのだろうか。

「貴方もいい加減、誰かと行動したら?」

「必要ない」

ふわりと急に現れた風の闘士フェアリモンに何の反応も見せず、ばっさりと必要ないで切り捨てたヘリウモン。

だが、フェアリモンもそれだけで立ち去る訳にはいかない。

「貴方が来ないと、話し合いが出来ないのよ!!いい加減出席してくれない?」

月に一度、この世界はどんな状態かを伝え合う為の議会がある。

普通なら伝説の十一闘士が出席しなければならないのだが、ヘリウモンは全て欠席していた。

「…俺は何処のエリアも守っていないから、俺が居なくとも平気だろう」

くるりとフェアリモンに背中を向け、ヘリウモンは立ち去った。

彼女が名前を呼ぼうが聞く耳持たずである。

まだ、この時は平和だった。