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mystery...16 ページ16

ついに来てしまった運命の日。アジトまでわざわざ足を運ぶ私の人生はここで幕を閉じてしまうのか否か。


_昨日は久しぶりに美味しいごはんを食べ、久しぶりに人肌を感じながら眠りについたおかげか朝までぐっすりと眠れた。
昨日あれだけ頭を悩ませていた欠席理由は結局零兄ちゃんによってでっち上げられた。ちなみに、高熱でお休みということになっている。そのため、生きて帰れたとしても今日は一日家に引きこもってなければならない。……要するに、死ぬのも嫌だが、生き延びたら生き延びたでヒマ、なのである。

そんな私の心情を知ってか知らずか、零兄ちゃんはいつにも増して思いつめたような顔をしている。
心なしか車の運転もいつもより落ち着いていない。


『零兄ちゃん……、そんなに心配しなくても大丈夫だよ?』

なんの気休めにもならない言葉を吐くことしかできない私はなんと無能なことだろう。
私と零兄ちゃんが逆の立場だったら、零兄ちゃんはどうするのだろうか。……まあ、そもそも逆の立場は現実味がなさすぎるが。

赤信号で止まった車。
ただ信号を待っているだけなのに、ピリピリしている零兄ちゃん。


『大丈夫さ、何があっても生き延びる』

根拠も何もない。ただ、私はただじゃ死なないよ。と言いたかっただけである。
それでも今の零兄ちゃんにとっては不安要素拡大にしか繋がらないらしい。

まったく、我が従兄(あに)ながらここまでくると、心配を通り越して呆れてしまう。

正直なんとかして普段のバーボンとやらに戻ってほしい。私が墓穴を掘らなくても、兄ちゃんがNOCとバレるようなことは決してあってはならないのだから。……ましてや私のせいで、なんて。


「はぁ……」

零兄ちゃんの身を案じていると、どでかい溜め息を吐き出した零兄ちゃん。


『どうかしたの?』

「どうかしたの?、じゃないだろ。……まったく。
何でお前はそんなに余裕そうなんだ」

『なんでと言われても……勘、かな?
何か大丈夫な気がするんだ』

すでに、組織にとある課題を提出してから実は二週間ほど経っている。これは零兄ちゃんにも風見さんにも言っていない。そして、その課題は無事にクリア出来ただろうという情報も手に入っているのだ。
だから案じる必要はない、と黒ニット帽の彼から助言(?)を頂いている。
でも彼に頼ったなんて話を打ち明けることは出来ず、今に至る。

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壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月19日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ミモザ - すっごく面白いです!次のお話も楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月26日 11時) (レス) id: 9414b767e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャラルー☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月28日 21時

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