白い尾っぽの短編集 (ページ17)

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サラサラとした彼の髪を開いた左手でわしゃわしゃと乾かす。
すると彼の首がこてんと横に倒れた。
かと思えば別の方向に倒れまた別の方向に倒れ……と首がかなり動いている。

その光景が子供のようで、心の奥に眠っている母性本能が騒いでいる気がする。
くそっ。いつもはあんなにパスみを感じるというのにッ！！！
それに少しイライラして不貞腐れるように頭をわしゃわしゃと撫でた。

たまに、ドライヤーで疲れた右手を左手に交代して乾かして、また交代して……
を続けて、やっと髪を乾かすことができた。

『ほれ乾かせたぞ〜。ベッドで寝よ〜？』
「ん…」

さっきから''ん''しか言っていない気がするがいいだろう。許してやる。

寝室に戻って二人でベッドに寝っ転がる。
彼は寝っ転がったと思えばすぐさま私に抱きついてきた。

よしよしと頭を撫でればまだ少し暖かい彼の髪の毛が手に触れる。

『…おやすみ。シャークん』

「…ん。おやすみ…」

彼と一緒に居ればどんな日でも一緒にいられそうだな。なんて思う。
だってほら、冷えた手だって君の髪を乾かしている間にあったまっているんだから。

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お風呂上がりに髪乾かすのめんどくさいなーって思った時に思いつきました。
恋人の髪を乾かしてみたい人生です()

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