Friend Ship

夜は深く、朝は暖かく。 ページ17

たくさん話して気づけば夜中の2時。

源「もう寝ますか？」

A「そうですね、遅いし」

そう言って、2人とも別々の部屋にいく。

源「あの…」

A「はい？」

源「これからよろしくお願いします」

A「…こちらこそ」

源「はい。じゃあおやすみなさい」

A「おやすみなさい」

ふっと、優しく微笑む源さんは、
とても温かい。
「2人生活」という久々の感覚に思わず嬉しくなった。

-Gen side-

優しく微笑まれて、心がほこっとする。
Aさんはとても綺麗な優しい人で、
自分が、「好きなんだこの人のこと」って
実感してしまう。

けれど、彼女は元恋人を思っていて、
可能性なんて1ミリもないのではと
ネガティブになったりもする。

「一目惚れ」ってこんな感じなのだろうか。

源「好き…って？」

口に出しても分からない。
そんな自分に少し呆れて眠りについた。

---------翌日---------

朝。8時半に起きた私は、そろっと隣の部屋を覗いた。

何をしたらいいか分からず、とりあえず源さんを起こすことにしたのだ。

A「源さーん…朝ですよー」

小声でそろそろっと入ると、部屋が彼の匂いで包まれている。
温かい優しい匂い。

置きっぱなしにしていた家具は全部源さんの物で埋まっていた。
たくさんの楽譜、ギター、メガネ、本とか、その他にもたくさん。

趣味に生きる人なのだと再実感した。

寝顔を覗くと、すーすーと寝息をたてて気持ちよさそう。

急な愛の告白と。→←甘いホットミルクで心も。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す