第41話 〜生徒会室にて〜 ページ13
私はウキウキすることもなく廊下を歩いていた。
今すぐにでも『UNDEAD』のプロデュースに向かいたいところだけど、生徒会室に行かなければならない。
薫に少し遅れると伝えてあるので準備をして待っているはず。
まぁそんなことを考えている間に生徒会室の前に着いた。
一応礼儀としてノックをする。いつだったかはノックなどせずに無断で入ってたけれど。
少しして、扉が開いた。
中に居たのは天祥院と敬人、真緒に小さな桃色の髪の子。以外には居なかった。
「やぁ。来てくれてありがとう。そこ、座って」
天祥院が座るように促すので指を指されたソファーに座った。…なかなか座り心地が良い。
天祥院は私が座ったのを確認して、紅茶を出して来た。そして私の正面に座る。
「で、話って何?」
紅茶を飲むことなく聞くと、天祥院は苦笑しながら
「そんな急かすことないだろう?せっかく出したんだから、飲みなさい」
と言って紅茶を飲んだ。こういう時は大人しく飲んどいた方がすぐに終わるので、一口飲む。
「今回呼んだのはね、まだ君が部活に入ってなかったのを思い出したんだ。なんだかんだで君、入ってなかったからねぇ」
どこに入るんだい、と聞きながら入部届けのプリントを差し出してくる。
「入れなかったのは主に天祥院のせいだと思うんだけどね。…軽音部に入るよ」
プリントを受け取り答えておく。
プロデュースの時に零に渡そう。
「これで話は終わり。プロデュースがあるからもういい?」
紅茶を飲み干し、立ち上がる。
もういい?、と言ったけれど私はこれ以上話す気は無かった。
じゃあね、と扉に向かう。
後ろからはもう行くのかい、と天祥院が言っていたけれど無視した。
* * *
「あーあ、もう行っちゃった。つれないねぇ?」
そう敬人に言えば、敬人からは当然だろう、と冷たく返ってくる。
「まだ話したいことあったんだけど…」
まぁ仕方がないね。Aちゃんは僕を良く思ってないから。…抗争時代にたくさん苦しめてしまったからね。
彼女が学院に来なくなった原因は全て僕にある。
…あ、いいことを思いついちゃった。
「敬人。次のドリフェスなんだけど…いいこと思いついちゃったからあんずちゃんを呼んでくれないかな」
そう言えば敬人はあからさまに嫌そうな顔をした。
「…英智、今度は何を企んでいる?」
そんな顔をしなくても。
大丈夫、祝福をするだけだよ。
彼女の帰還を。
280人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» コメントありがとうございますm(。≧Д≦。)m過去編、なんとか組み込みたいので頑張りますね。…いつになるんでしょうかね…過去編(´-ω-`)スローペースすぎて(´;ω;`)でも必ずやるので! (2017年8月6日 21時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 過去編やってもいいと思いますよ〜`・ω・´ (2017年8月6日 16時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - 苺タルトさん» コメントありがとうございます!マイペースなノロノロ更新で申し訳ないです…。なんとか更新出来るように頑張ります(^o^;) (2017年7月13日 19時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
苺タルト - 更新楽しみに待ってま〜す! (2017年7月13日 18時) (レス) id: 3f93ce7449 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございますm(。≧Д≦。)mコメントがくるたび、「やった!」と叫んでおります!これからも頑張ります!! (2017年7月4日 7時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ