第２３話 〜絶対〜 ページ27
葵ひなた君とゆうた君が来て数分。二人は私に興味があるようで、(特にひなた君が)いろいろ聞いてくる。
「葵君達や、それぐらいにしてやっておくれ。」
二人の質問がけっこう多くて、私が疲れを見せたあたりで零が止めてくれた。
「そういえば、二人は何でここに来たの？」
私がそう聞けば、二人は思いだしたように、
「あ、そうそう。暇だったからなんか弾こうと思って来たんだけど…」
「話に夢中になってたね、そろそろ予鈴がなるし、教室に戻ろっか、アニキ。」
と言った。
そして、ゆうた君の言葉に反応して私はそこにあった時計を見た。
本当だ、もうすぐで予鈴がなる。そろそろ教室に向かわないと間に合わない。
「じゃあ、俺達は教室に戻りますね。」
「じゃーね！」
ひなた君とゆうた君は部室を出ていった。
「私もそろそろ行くね、零。」
私が零を見てそう言えば、零は不満そうに頬を膨らませた。
「授業などサボればいいではないか。…せっかく会えたのじゃから。」
「無理言うんじゃねぇよ、吸血鬼ヤロー。」
晃牙が口を挟んだ。
「零、授業はサボれない。また来るからね。…っていうか、零は授業を受けに来なさい。」
「授業を受けるのは嫌じゃよ。ううむ、我輩はまだおねむの時間じゃし。……絶対、また来るのじゃぞ？」
──あの時のように来なくなるのは、やめておくれ。
悲しそうに、零は言った。
「うん。来るに決まってるでしょ。晃牙は授業出る？」
「あ、はい」
「途中まで一緒に行こう。」
私は零に手を振って、晃牙と部室を出た。
＊＊＊
「斎宮君や。」
部室から、手芸部の部室までつづく糸電話。
話せば、声はすぐに返ってくる
「なんだね、零？」
もう知っているのじゃろう、なのになぜ聞く？
「我らが女帝軍師殿の帰還じゃよ。ぬしは会ったかえ？」
「いいや。会っていない。放課後に会うつもりだ」
放課後か。なら、
「会うつもりなら、手芸部の部室にいるがよい。多分じゃが、あちらから来るはずじゃから」
「ああ、零が言うなら、そうしよう。…用はそれだけかね？」
「うむ。じゃあの」
「ああ」
会話は途切れた。いつも通りを装っておるが、嬉しくてたまらんのじゃろうな。…我輩だってそうじゃから。
「嬉しい限りじゃ。Aが帰ってくるとはの」
──あの時、我らは守れなかった。じゃから、＿＿＿＿＿＿。
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藍刻 零紗(プロフ) - りあゆきさん» 了解いたしました！ちょっとずつ直していきますね。指摘ありがとうございます！ (2017年8月22日 22時) (
レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
りあゆき(プロフ) - 深海くんの口調を、できればひらがなにしてほしいです。あ、初コメ失礼しました (2017年8月22日 20時) (レス) id: 1a940d4794 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます！コメント、めっちゃ嬉しいです(*^O^*)更新頑張ります！ (2017年7月2日 19時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - テ*トお疲れ様でした！絵上手過ぎですか…°‐°無理のないように、更新頑張ってください！ (2017年7月2日 18時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
藍刻 零紗(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます！そう言ってもらえるのは作者としてとっても嬉しいです(*≧∀≦*)これからも頑張るので、よろしくお願いします！ (2017年6月19日 16時) (レス) id: caba9fa115 (このIDを非表示/違反報告)
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