【あんスタ短編集】高校生、青春中。

二人の時間＊七種茨【他校最近推してきた様リクエスト】 ページ26

アイドルとプロデューサー。

秀越学園の生徒と夢ノ咲学院の生徒。

本来なら、恋人なんてなってはいけないということは分かってる。

けれど、好きなものは好きなんだ。


＊ ＊ ＊

「茨君、ごめんね。待った？」

「いえいえ、自分も少し前に来たばかりです！」

少し遅れて待ち合い場所に行けば、茨君は大丈夫ですよ、と笑ってくれる。

走ってきた私が息を整えたのを確認して、茨君は行きましょうか、と手を差し出した。

私はその手をとる。優しく握られた手は暖かかった。

今日は久しぶりのデート。私も茨君もそれぞれ仕事があって中々二人の時間はとれない。

まぁ二人の時間がとれてもバレないように気を付けている。私だけならともかく、茨君はアイドルなのだから。

「Aさん、今日は水族館にでも行きませんか？」

ちょうど近くに良い水族館があるらしく、行くことになった。

歩いて数分でついた水族館は､結構大きかった。私達は入り口で入場料を払い、中にはいる。

入場料を払い、といっても私のぶんまで茨君が払ってしまった。遠慮はしたのだけれど茨君が払いますと言うのでお言葉に甘えた。

いろんな生き物を見ていたらあっという間に時間がたった。楽しい時間が過ぎるのは本当にあっという間だ。

「そろそろ夕食を食べましょうか。この水族館、レストランもあるらしいですよ」

そう言われてついて行くと、中々豪華なレストランがあった。水族館の中にあるとは思えないような豪華さでちょっと緊張した。

けれど緊張をほぐすかのように茨君が話しかけてくれた。最近の凪砂さんの話とか、会えなくてさみしかったとか。

とにかくそんな感じで話してた。料理も美味しかった。

高いんだろうな、と思いつつお会計に向かうとまた茨君が払ってしまった。ありがとう、とお礼を言うといえいえ、と笑った。

「そうだ、あともう一つだけ見たいんだけど良いかな？」

レストランを出た所でふと思い出した。

「良いですよ、何を見ますか？」

「シロイルカが見たいんだ」

答えると良いですね、と賛成してくれたのでシロイルカのいる水槽へ向かった。

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