【あんスタヤンデレ短編集】狂いは全て、愛ゆえに。 (ページ16)

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深海奏汰の真っ赤な宝物② ページ16

「なんでいままできづかなかったんでしょう？Aをうばわれたくないなら、さいしょからこうするべきだったのに」

私の腕を掴んだまま、奏汰が言う。振りほどこうにも力が強すぎて振りほどくことはおろか、動かすことさえできない状態だ。

「こうするべきだったのに、ってなんなの！？離して！！」

精一杯の力で抵抗しようとするも、それはむなしく奏汰は微動だにしない。どうしようかと考え出したとき、

──グサリ。

腹部に痛みを感じた。すぐに見てみれば、ナイフが二本、刺さっていた。血が出て、制服を汚していく。

「は、あ？奏汰、何を」

一瞬で体から力が抜け、倒れそうになる。そこを奏汰に支えられた。支えられたのと同時にナイフが抜かれる。

「Aをうばわれたくないんです。こうすれば、もうAはうごけません。ぼくから、はなれないでしょう？もうほかのひととはなさないでしょう？」

さっきまで無感情な人形のようだった表情が満面の笑みに変わった。満面の笑みと言っても、狂喜だ。

私はなにも言えないまま、意識が遠退いていくのを感じていた。涙がたくさん流れていく。奏汰は涙を袖で拭き

「だいじょうぶですよ。ぼくはずっと、Aがすきですから」

と優しく言って、唇にキスをした。いつもの奏汰じゃないのに、違うのに。嫌だと抵抗する力なんて残っていなくて。

でも、一つだけ言っとこうかなぁ。

「大好きだったよ、奏汰」

叶うならば＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。

＊＊＊

Aはうごかなくなりました。でもこれでもう、ぼくから、はなれない。

うれしいはずなのに、どうしてなみだがあふれるんでしょうか…？

もしかしたらぼくは、＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿なのかもしれませんね。

(嫉妬が生んだ最後)

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リクエストありがとうございました！遅くなった上にわけわかんなくて申し訳ないです！