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呪詛師による話はだいたいこんな感じらしい。


『ハンガーラックを作りたかったんだ…それをあの坊主…名前は知らねぇ。男か女かも分かんねぇ。白髪おかっぱのガキだ』


「性別不詳のおかっぱ坊主のガキんちょ…心当たりは?」


冥さんが五条先輩にそう振ると、五条先輩は両手を上げて「な〜し。適当こいてるだけじゃない?自白に強い術師いないの?」と言う。


そこで、歌姫先生が核心を突いた。


「そもそもなんで呪霊や部外者が、天元様の結界抜けられたのよ」


「それは生徒たちが相手にした、特級呪霊のせいだと思う」


五条先輩の言葉に続けるようにAは「あれは特殊な気配でしたから…呪霊は呪霊でも、限りなく精霊に近いんだと思いますよ。東堂によれば、植物に潜り込めたそうですから」と付け足す。


「天元様の結界も、植物には機能しないでしょ。天元様の結界って、『守る』より『隠す』に全振りしてるから、懐に入られるとちょっと弱いよね」


五条先輩の言葉に、一同は黙り込んでしまった。


「宿儺の指を飲み込んだ悠仁のポテンシャル強化を危惧したか、それとも自らの強化が目的か…いまいちしっくりこないんですよね」


考え込むような表情でそう言うAに、歌姫先生は「とりあえず今は学生の無事を喜びましょう」と微笑みながら声に出す。


だが夜蛾学長は暗い表情のままで「だが交流会は言わずもがな、中止ですね」と話すと、五条先輩が「ちょぉっと」とヤジを飛ばした。


「それは僕たちが決めることじゃないでしょ」


その言葉に、一同は不思議そうな顔で(歌姫先生は『こいつは何を言っているんだ』というような表情で)五条先輩に視線が集まる。

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作者名:レイ | 作成日時:2022年3月18日 1時

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