【呪術廻戦】毒を以て毒を制す、はずだった【五条悟】 (ページ2)

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Aと歌姫先生が急いで楽巌寺学長のもとへと戻ってくると、「ひでぇよぉ、痛ぇよ～！」と泣き叫ぶさっきの呪詛師。そしてそれを「黙れ！」と鎮める楽巌寺学長の姿。

そして、1人で「いぇ～い！一件落着！」とはにかむような笑顔で言う五条先輩の姿が見えた。

…1人で。

「五条先輩…何してるんですか」

思わず冷たい目で五条先輩に話しかけると、「A！」と安心したような声色で名前を呼ばれた。

かと思うとこちらに近付いてきて、強く抱きしめられる。

「…無事でよかった」

抱きしめられた瞬間、さっきのキスを思い出して恥ずかしくなって、忘れるように「しかもあれじゃあ祓えたかも分からないのに…一件落着ってわけにはいかないでしょう」と話をすり替えた。

「…っていうか、何みんなの前でイチャイチャしてんのよ…アンタたち」

呆れ顔でそう言う歌姫先生に、思わず五条先輩を突き放す。

野薔薇が「なんか見慣れちゃったわ、五条先生の一方通行」と慣れたように言うから、思わずAは顔を赤らめた。

五条先輩は一瞬しゅんとしていたが、すぐに切り替えて「でもこの混乱の間に、何かを盗られたかもしれない…」と呟いた。

「…宿儺の指って、特級呪物だから高専で保管してましたよね？」

Aがそう言った瞬間、その場にいた全員が肝を冷やした。