【名探偵コナン】ゼロの紅一点【降谷零】

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「はぁ…死ぬかと思って損したわホント！貴女のせいで寿命半分は縮んだわよ！」


「ごめんね、でもこうでもしないと貴女は来てくれないと思ったから」


灰原はやれやれというように呆れ顔。でも、そこにはどこか安心感を含んでいた。


…



数十分前。


廃ビルに向かってきているシェリーらしき人物が見えた。


組織の人間にしては若すぎる気がしたが、気にせず愛車から声をかける。


「貴女がシェリー？」


それにシェリーはただコクリと頷くと、Aはニヤリと笑った。


「…乗って」


そして彼女が助手席に乗ったのを確認すると、Aはできる限りの優しい声色で話し出した。


「ごめんね、脅したりして。」


それにシェリーはきょとんとする。きっと酷いことをされるのだろうと腹を括って来たんだろうに…本当に申し訳ないことをした。


「私はただ、貴女の作った薬について気になることがあったから…一応言うけど、このことや貴女のことを組織にバラすつもりは無いよ」


それにシェリーは目を見開いて、「嘘でしょ…」と呟いた。


やっぱり信用されないよね、と思ってAは肩を竦める。そりゃそうだ。脅してきたかと思えばバラさないだなんて、真逆のことを言っているようなものだ。


やっぱり信じてもらうには身分を明かすしかない。そう思って懐から警察手帳を取り出した。


「警察庁警備局、警備企画課所属の堂本Aです。どうぞよろしく」


…この光景、ちょっとデジャヴ感じるな。

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