双子になって百二日目。 ページ14
「よし、終わったしさっさと引き返すべ」
「あー、俺売店行きてぇ」
「じゃあ行くかー。」
周りがまだ見ている中そそくさと俺たちは席を後にし、売店に向かう。
「そいやぁ岩泉何買うの？」
「見ればきっと怜羅も買いたくなるぜ。」
そう岩泉が言うので少し楽しみにしながら歩くと売店が見えた。
「あそこか。」
「あそこのやつのLサイズ1枚下さい。」
そう言って岩泉が指さしたのはTシャツだった。
「エースの心得....？？？」
「違ぇよそっちじゃねぇ。その右だ右。」
「....それっスか...」
岩泉が意気揚々と定員さんから受け取ったのはでかでかと『排球道』と書かれたTシャツ。しかも色は原色の赤....。
「怜羅も買うか？」
「あー....俺はいいや。」
はぁ...と心の中でため息をつき、そう言えばと徹の方を見る。
「あ、怜羅も買う？」
徹がそう言いながら持っているのは背中に英語でセッター魂と書かれたTシャツ。右の胸元にはバレーボールの印刷も小さくされている。
あれ？徹って飛雄のセッター魂って書かれた服罵って無かった？？？あれ羨ましかったの....？？？？
困惑しながら花巻達を見ると目を閉じ首を横に振っていた。
あ、よかった。一瞬俺の価値観が可笑しいのかと思った。
心底安心しながら俺は言った。
「このバレー馬鹿共がよ！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 269人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しばいーぬ | 作成日時：2021年11月26日 19時
