双子になって九十日目。 ページ2
入院生活三日目。
今日は徹と岩泉が来てくれた。
ずっと部屋ばかりじゃつまらないだろうと車椅子を借りてきてくれて院内を少し回ることになった。
徹に車椅子に乗せて貰って廊下に出た瞬間俺は思わずうずくまった
「大丈夫か！？怜羅！」
「ｸﾞ...大丈夫。...だと思う。ちょっと...いや大分眩しい。」
急に沢山の光が飛び込んで来てびっくりしたのだ。
眩しくて視界がチカチカして頭が痛くなってくる。
それに気づいた徹が俺に布を被せてくれて大分光が弱まり目が開けられるようになる。
...あんなに病院って眩しかったけ？？
岩泉が車椅子を押してくれてまた病室に入ったのが分かった。
「なぁ...徹。もしかしてなんだけど...」
「なぁに？」
「俺の病室って暗い？」
俺がそう言うと少しだけ徹が固まった気がした。
「....あんま言うつもり無かったんだけどね。」
それから徹と岩泉の話を聞いた。
俺の部屋は暗いけど生活出来なくは無いくらいと言い表された。
例えるなら夜が開けようとする暁のような明るさ。薄暗いかんじだそうだ。
俺はそのくらいの明るさがちょうど良かったから大分びっくりする。
急いでナースコールを押して看護師さんを呼ぶ。
眩しく見えたことを看護師さんに話すと驚かれた。
「眩しく感じるって....元からじゃないんですか！？
怜羅さん目の色素が薄いから私てっきり生まれつき光過敏なのかと勘違いしてました。すみません。直ぐに先生にお伝えしてきますね。」
看護師さんはそう言うと光の速さで、でも歩いて病室を離れていった。
その後先生に診てもらうと完全に光過敏だった。
元々俺の紅い目は色素がかなり欠如しており今まで普通に見えていたのが逆に奇跡...とまであるそうだ。
いわゆる。アルビノ。
確かに髪も真っ白だから納得できると言えば納得できた。
でもその後に伝えられた言葉が俺を絶望のどん底へたたき落とした。
「調べてみたところ怜羅さんはかなり眩しく見えている事が分かりました。
日常生活を送るには専用のメガネが必要になると思われます。
そして、非常に伝えづらいのですが。
【もう、体育館や屋外などの強い光源がある場所での活動は控えて...いや、辞めたほうがいいでしょう。】
激しい頭痛や目眩を伴いますし、目が悪くなる危険性があります。」
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作者名：しばいーぬ | 作成日時：2021年11月26日 19時
