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「何てもの飲ませるんですか!こんなに不味いもの生まれて初めて口に含みましたよ!!!」
私は女の方を指さして文句を言う。
私がのんだと思わせた黒い玉は舌で隠して飲んだふりをしただけだった。
実際に飲み込んだのは女に会う前に口に含んでおいたカンロ飴だ。
女『なっ!?お前!飲んだんじゃなかったのかい!?』
「あんな怪しいもの素直に飲むわけないじゃないですか!美味しかったらまだしも口の中に入れた瞬間なんて…!もう…!!!」
女『でも!虚ろな目をしてこちらを見ていたじゃないか!!』
「あんなに不味かったら誰でも虚ろな目をします!!!」
女『なっ…!私を騙したんだね!小僧!』
女が凄むと、利吉さんが私の前に庇うようにでる。
利吉『弟が怖がっているだろう。まったく…さっきとは別人だな。そんなんだと誰も寄ってこずに嫁の貰い手がなくなるぞ。』
最後の言葉が余程こたえたのだろう。
利吉さん目掛けて小刀をもって走る女。
「りっ…!兄上!」
利吉『大丈夫、目をつぶって十数えろ。』
ふっと笑う利吉さん。
言われた通りに目を閉じて十数える。
数え終わった頃、
利吉『もういいぞ。』
利吉さんが答えた。
おそるおそる目を開けると、そこには気絶してる女がいた。
「…今の間で何をしたのですか」
利吉『なにも?少し眠ってもらっただけさ。ただ、惚れ薬は頂いくけどね』
そういって女の懐に会った惚れ薬が入っているであろう袋を持っている利吉さん。
何はともあれ、これで利吉さんの任務は完了したのだ。
利吉『さぁて、Aくん。』
「?はい」
バチンっとおでこに痛みが走る。
大人の本気のデコピンを食らった。反動で頭が少し後ろに揺れる。
「ったぁ…い」
利吉『得体の知れない物を飲む馬鹿がどこにいる!ここか!ここなのか!!!』
そういって私の頭を抑え頭を握りこぶしでグリグリされている。骨ばったところが頭にあたってとても痛い。
「あたたたたたたたたたたたたた!だ、だって!土井先生の授業で惚れ薬はイモリの黒焼きがほとんどだっていって((利吉『言い訳無用!!鵜呑みにする阿呆がどこにおるんだ!ここか!ここだな!!!』
「ごっ…ごめんなさーーーーーーい!!泣」
私の声は町中に響き、女は"美男子に薬を飲ませていけないことをしようとした変態女"と噂されてから、この町でパタリと見なくなったらしい。
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しらすは釜揚げしか勝たん(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございますー!今回はただの番号振り間違いでしたので間に物語が入ることはなかったです(´∀`;)ホッ!気づいて下さりありがとうございました!さくらさんも体調にお気を付けて!もうすぐ終わるその2も、これから始まるその3も是非見て下さいー! (2021年7月20日 9時) (レス) id: 1903d8bb4f (このIDを非表示/違反報告)
しらすは釜揚げしか勝たん(プロフ) - 雛鳥さん» コメントありがとうございます!面白いって言ってもらえて嬉しくて涙が…!雛鳥さんも体調にお気を付けて!お気遣いありがとうございます! (2021年7月20日 9時) (レス) id: 1903d8bb4f (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 暑いですね〜…毎日、楽しみに読んでいます!もうすぐ、その3ですね!頑張って下さい!!あの、《42》がありません。体調には気を付けてね!(´Д⊂ヽ (2021年7月20日 7時) (レス) id: 4385f0a431 (このIDを非表示/違反報告)
雛鳥 - 1番最初から読んでハマりました!とっても面白いです!これからもキャラといっぱい絡みつつ作者さんも最近暑くなってきたので体調に気をつけてください! (2021年7月20日 7時) (レス) id: 4ab8794890 (このIDを非表示/違反報告)
しらすは釜揚げしか勝たん(プロフ) - チロルさん» コメントありがとうございます!すんごく嬉しいですー!ありがとうございます!これからも見てってください!(b・ω・)b (2021年7月19日 23時) (レス) id: 1903d8bb4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらすは釜揚げしか勝たん | 作成日時:2021年7月12日 22時