【忍たま】私、事務たまになりました！

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朝食を食べ終わったあと、兵助さんに昨日作った団子を渡した。

久々知『えっ？！いいの！？』

｢はい！昨日は助けていただき本当にありがとうございました！｣

久々知『うわぁ…美味しそう…！』

『味は餡子、ずんだ、みたらしの3種類です！少し隠し味も入れてるので、分かったら今度教えてくださいね！』

久々知『うん！大切に食べるね！』

それじゃあ、と私は兵助さんと別れ、事務室へ向かった。



((久々知side))


｢もう、行ったよな？｣

Aさんが去ったのを確認し、改めて貰った団子をみる。

(これを、僕に？)

さっきAさんは『作ったので味に自信はあまりないのですが…』と言っていた、つまり

｢てっ、手作りの甘味…！！！｣

ダメだ、どうしてもニヤケてしまう。当たり前だ。気になる女の子が僕の為に作ってくれた甘味！

｢1つくらい食べてしまおう…｣

僕は箱に入ったずんだの団子のひとつを頬張る。豆の青臭さと砂糖の甘さ、塩加減が絶妙で美味い。

｢なにこれ…すごく美味しい｣

それに、ずんだ餡だけが美味しいのではない。団子自体がモチモチでとても美味しいのだ。
どことなく豆腐の風味を感じる。

｢もしかして…僕が豆腐好きって言ったから…？｣

そう考えると、彼女への愛おしさが一層増す。
自分の体温が徐々に上がっていくのが分かる。

｢あぁ…ほんとにずるい子だ｣

自分ばっかりどんどん惹かれている気がする。
もっと僕のこと見て欲しいけど、恋敵はいっぱいいる。でも

｢絶対にまけたくない〜…｣

僕は貰った団子を見つめながら呟いた。



貰った団子を自室に置いておくために1回長屋に戻る。

尾浜『ん？兵助、それなに？』

同室の勘右衛門が僕の持ってる箱を指さす。

｢なんでもないよ｣

尾浜『嘘だね〜！いい事あったって顔に書いてある！』

｢えっ！うそ？！｣

尾浜『ほんと〜』

まだ顔が熱くなっていたのか、僕は勘右衛門から顔を逸らす。

尾浜『昨日の事務たまさんとなんかあったんだろ？』

｢なんでそれをっ！？｣

尾浜『え？ほんとに？当てずっぽうだったのに』

｢か、勘右衛門〜！｣

尾浜『わ、わるかったって！じゃあ、俺先に行くからっ！』

勘右衛門が部屋を出た。
僕も早く行かないと。団子をおいて部屋を出る。
すると…

尾浜『みんなみんな〜！兵助が事務たまの子になにかもらってるぞ〜！！！』

｢かっ、か〜ん〜え〜も〜ん〜〜〜っ！！！｣



〔久々知の声は学園中に響いた〕

((久々知side、おわり))

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