思わぬ来客 降谷side ページ13
「え、松田刑事、萩原刑事、伊達刑事なんで此処に?って、え!安室さん!これは一体…」
「いらっしゃいコナン君!アイスコーヒーでいいかなすぐに用意するね」
「へ?あ、う、うん。」
コナン君を視界に捉えた俺は、ポアロに入った瞬間驚きの光景を目の当たりにし、混乱するコナン君をそそくさとカウンターに促す。
ナイスタイミングだ。
ボックス席からは「逃げたな…」と松田のぼやく声が聞こ得るが、黙殺する。
「安室さん松田刑事達に此処で働いている事教えたんだ」
「教えてないよ。どうやらAさんの紹介で来たらしい」
「Aさん?そういえば松田刑事達と関係があるらしいね」
コナン君の問いに苦い顔をしながらアイスコーヒーを入れていると、扉付近で苦笑いで眺めているコナン君の頭を松田が鷲掴みにする。
「お前、こいつの事知ってんのか?知ってて今まで黙ってやがったのか」
「ちょっとこっちでお話ししない?コナン君?」
「え、あ、はは…」
余計な事を話されるのはまずいな…
コナン君の事だから変な事は言わないと思うが、
松田刑事と萩原刑事に連れて行かれるコナン君に俺は声を掛ける。
「そういえば、何か僕に用があったんじゃないのかい?」
俺の質問に、コナン君は思い出したように入り口を指差す。
「あ、そうだこの子、安室さんか誰かのペットなのかなって、入り口前でウロウロしてたから…」
「ペットォ?って、なんだこいつ」
「なんていう動物?初めて見るんだけど」
ペット?ハロじゃないよな?家に居るはずだ。
松田と萩原の戸惑ったような声が聞こえ俺と伊達は身を乗り出し扉の方に目を向ける。
するとコナン君達の足元をすり抜けるように白い何かが店内に入ってきた。
「あ、店の中入っちゃった…」
「尻尾長いな…耳もでかいし、不思議な奴だ……降谷?」
入れたばかりのアイスコーヒーが音を立てて床に落ちる。
コップの割れる音がし、コナン君達も驚きの顔で此方を見るが、俺はそれすらも目に入らず店内に入ってきたその動物に目を奪われた。
そして小さく、呟くように、確認するように、その動物の名前を呟いた。
「………フィリス?」
「キュイッ」
数年前、俺の幼馴染、景光を救った不思議な動物の名前を…
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秋海(プロフ) - すごく面白いです!気になったのですが、31ページ夢主の名前が固定になってます… (2022年8月7日 14時) (レス) @page31 id: b3f98e64b1 (このIDを非表示/違反報告)
なな - ページ32を読んでて思ったんですが、これって、名前固定ですか? (2020年1月20日 11時) (レス) id: 185446ca5a (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - 凛さん» 長らく返信できず本当に申し訳ございません。 まさか夢主ちゃんの絵を描いて頂けるなんてっ……!!本当にありがとうございます!しかも、しかもっ!紺色ワンピに白衣!凄く素敵で愛らしい絵を有難う御座います!地道に頑張るので是非これからもよろしくお願いします! (2020年1月8日 0時) (レス) id: 300bfc7802 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - ミコトさん、初めまして。いつも読ませて頂いております。突然ですが、この小説の夢主ちゃんを書いてみました。IMELOGにて投稿しているので、宜しければ、#救済措置を実行せよ #名探偵コナン #夢主 で検索して見ていただけると幸いです。いつも応援してます。 (2019年4月28日 18時) (レス) id: 0f5c65d312 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 凄く読めて、読んだなぁって久々に実感した!面白かったです!!更新q(*・ω・*)pファイト! (2019年4月20日 1時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミコト | 作成日時:2019年1月17日 1時