救済措置を実行せよ【名探偵コナン】

救出 コナンside ページ25

発信機を頼りに着いた場所は町外れの廃ビルだった。
ここが誘拐犯達のアジトか…
廃ビルの入り口手前には3人を攫っていった黒のワンボックスカーが止まっている。
気づかれないように廃ビルの横にある木の陰に隠れて中の様子を伺いながら、俺は探偵バッジを取り出しなんとか3人と連絡を取れないか試みる。

「…おいっ、元太、光彦、歩美！無事か？」
《…コナンくん／コナンっ！》
「！今助けるからもう少しだけ待ってろっ！中の様子は？犯人は何人くらいいるか分かるか？」
《地下室みたいな所に閉じ込められています！僕たちの他には3人子供がいますよ！犯人は恐らく5人程、入り口に1人、僕たちを攫っていったのが3人、地下室のドアの前に見張りが1人だと思います！》

5人か…っ、どうする、ここでAさんと灰原が来るのを待つべきか？恐らく警察には通報してくれているはず…Aさん達が来るまで後数分くらい、警察が来るまで数十分って所か…下手に動いてアイツらに危害が加わるのは…

《コナンくん…ごめんなさいっ》
「えっ？」
《あの姉ちゃんの言う通りだったな…犯人捕まえるはずが俺らが捕まっちまった…》
《僕らどうなるんでしょう…》

バッジから3人のか細い震え声が聞こえてくる。
その後ろの方からは他の子達のすすり泣く声もする。

「…大丈夫だ、絶対助けてやるからな」

どうやら応援を待ってる余裕はなさそうだ。

俺は一回深呼吸をした後、扉の前に立ちベルトに手を掛け声を上げる。

「すいませーーーん！！誰かいますかー！？」

すると、扉が勢い良く開き中から猟銃を構えた男が強張った表情で飛び出してきた

「誰だ！！そこにいるの((ドッゴォッツ ぐあぁ！！」

男が出てきた瞬間、ベルトからボールを出し男の顔面に蹴りつける。
その衝撃で男は扉の向こうに吹っ飛んだ。
奥からは犯人達の慌ただしい声が聞こえてくる。
その声のする方へ俺は走り出す。

奥の部屋の一室から1人の男が飛び出してくる。その男の顔面に先程同様ボールを蹴りつけ、次の男が出てくる前に隣の部屋に飛び込み扉の裏側に隠れる。

「クソガキがっ！どこに隠れやがった！！」
「ここだよ、犯人さん？」
「あ゛ぁっ！？((プスッ ドサッ」

後を追って部屋に飛び込んできた男の後ろに回り込み麻酔銃を打ち込み眠らせる。
今ので3人目…地下室に1人と後は……

「っ！！」

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