小さな違和感 ページ44
『おはよう、みんな』
元気よく入ってくる少年探偵団の子達に紅茶を机に置き挨拶を返す。
すると、テーブル席に座っていた蘭ちゃんが驚きの声を上げる。
「え!みんな服、どうしたの?」
朝だというのに哀ちゃんを除いた他の子達の服はあちらこちらに土が付き何故か汚れていた。
「公園でね?四つ葉のクローバー探してたの!」
四つ葉の。クローバー。(呆然)
「お前ら、Aさんと会う約束してた癖に道草食ってたのかよ」
「私は、ちゃんと止めたのよ?」
食ってたのかよ。え?嘘でしょ?約束すっぽかして?四つ葉のクローバー探してたの?
子供っておっかない。(震)
『何で四つ葉のクローバー?』
「姉ちゃん知らねーのかよ?四つ葉のクローバー見つけると願い事が叶うんだぜ?」
『そこら辺に生えてる雑草で願いが叶うなら誰も苦労しn』
「Aさん?」
『それは素敵だ。何をお願いしようと思ってるの?』
「僕たち仮面ヤイバーの変身セット限定品が欲しいんです!」
『それ雑草に願うより親に頼んで早く買った方が』
「Aさん?」
『早く見つかるといいね』
安室さんの圧が凄い。
子供大好きかよ安室さん。
「Aさんってひょうきんな格好してる割に割と冷めてるわね」
「公園の花壇とか探したら以外とあるかもな」
園子ちゃんは何故かジト目で此方を見つめてくる。真純ちゃんはどこか楽しそうに顔を輝かせ子供達と話しをしている。
「成る程、公園か!後で行ってみようぜ、歩美、光彦、コナン、灰原!」
「Aさんも一緒に行こうよ!」
「Aさんも願い事、何か無いんですか?」
『私願い事は自分で叶える主義だから』
「えー!」
子供達には悪いが雑草如きにそんな力あるわけ無いだろ。
私は遠慮する、と言おうと思ってると真純ちゃんが呆れ顔で声を掛けてくる。
「夢がないなぁAさん、自分じゃ叶えられない願い事とかあるだろ?」
『叶わない願い事はそもそも望んだりしないよ私は』
叶えられない願い事は願ったって叶うわけないだろ。
叶えられない願い事、なんだから。
「枯れてるわねぇ〜、親からどんな教育受けたらそんな風になるのよ」
「ちょっと、園子!」
園子ちゃんが以前ジト目で嫌味を言ってくる。
蘭ちゃんがそれを注意する。
……教育。そんなもの
『受けた事ないよ』
「「え?」」
『親は私が4歳の頃私を置いて出て行ったからね』
430人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミコト(プロフ) - 1412さん» ……確かにっ(衝撃)ご指摘有難うございます!修正しておきます!! (2020年1月9日 22時) (レス) id: 9d332e4a56 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - 思ったんですが、夢主さんが自販機でジュースを買っている話があったんですけど自販機に万札は入りませんよ?お話事態はとても面白かったです!! (2020年1月9日 21時) (レス) id: 927162caee (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2019年1月17日 1時) (レス) id: 442cac4e68 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 凄く面白いです! 続き楽しみにしてます! (2019年1月17日 1時) (レス) id: a63d8a48ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミコト | 作成日時:2018年12月20日 23時