私はキミに恋をする。1【松風天馬】 (ページ35)

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35話ページ35

天馬のベッドに座りながら
棚に置いてある漫画を何冊か読む。

意外とこの漫画が面白くて
次へと次へと読み込んでいく。

さっきの事を忘れるかのように。

でもずっと考えていたってしょうがない。

気分転換にいいだろうと思いながら読んでいるとふと眠気が私を襲ってきた。

グラグラと視界が揺れながら
読んでいた漫画をベッドの上へポスッとおくと

そのまま眠りについてしまった。

.

.

「……A」

………………

「…………A」

…誰かが…私を呼んでいる。

うっすらと目を開けると、

周りは真っ暗で見えないのに目の前に誰かいるのには気づいた。

慌てて閉じたい目を一気に開けながら

目の前にいる人を見た。

『……っ!!!!』

「ごめん、A

俺…お前のこと……

＿＿＿＿＿＿＿＿傷付けてしまった…」

え？

傷付けてしまった…？どういうこと？

すると目の前にいる人は

ゆっくりと真っ暗な世界の奥の方まで歩いていく。

『ま、待って！！

…あなたは…あなたは誰なの！？

どうして夢の中に出てくるの！？』

真っ暗な闇の中に少しずつ消えていく
その人をおいかけても追いつかず、

いつの間にか私は目を覚ましていた。

『……っ!!!!…

はぁ…はぁっ…』

あまりの出来事にバッと目を開けて、
飛び起きた。