▼ ページ28
鬼道くんとの電話を終えて、
そのまま床に座り込んだ。
春奈ちゃんのことが心配でたまらなかった。
でも今、気にしていても仕方が無い。
今は鬼道くんが見てくれているから…
きっと大丈夫だよ…
そう自分に言い聞かせていると、
手に持っていたスマホの画面をチラッと見つめた。
今の時刻は 17時30分と表示されていた。
これからどうしたらいいの。
1人で祭りに行くのも寂しいし
だからと言ってせっかくセットしたのに
行かないわけにもいかない。
ため息をこぼしながら
私はゆっくりと家から出て、夏祭りの開催される場所へと歩いていった。
外に出て空を見上げると、
夕焼けの空から少しずつ暗い空へと変わっていっている。
とぼとぼ歩きながら空を見ていると自然と涙が出そうになった。
『…出店に着いたら
りんご飴食べよう。』
小さく呟きながら、
カタカタ…と下駄の音を鳴らしながら足を進めていく。
＿＿＿＿＿＿＿＿
夏祭りの会場に着くと、
色んな人たちで賑わっていた。
家族で楽しそうに話しながら出店を回っていたり、
手を繋ぎながら歩いていくカップルを目にしたりした。
出店は沢山並んでおり、
チョコバナナ、ヨーヨーすくい、金魚すくい、輪投げなど盛り沢山だった。
私はゆっくりと歩き進めながら
りんご飴のお店を探す。
どこにあるのかな
キョロキョロと顔を動かしたりしながらりんご飴のお店を探していると、
柄の悪そうな人にぶつかってしまい、
私はそのままバランスを崩してその場に倒れ込んでしまう。
『っ…
い、いっ…たっ』
「いったぁ！？
ちょっとあんた！どこに目をつけてんの！！！
ボーッとするんじゃないわよ！もう！」
鋭い目付きで私に向かって
怒りながら文句を言ってくる女の人に急いで立ち上がって謝った。
『ご、ごめんなさい…！』
「ふん！
気をつけなさいよね！！！」
女の人は私を睨みつけながら
横を通り過ぎて行ってしまった。
最悪。
なんでこんな事になるんだろ…
私…
馬鹿だよ、本当に。
こんな所で何やってるのよ。
私はただ
誰かと一緒に…
楽しい事をしたかっただけなのに…
こんな辛い事…悲しい事を望んでいなかった。
もう帰った方がいいのかな…
ふと、自分の浴衣を見てみると
さっき倒れ込んでしまったせいで少し汚れてしまっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白兎明日香 - 心臓が爆発しそうです！！！ (2020年7月28日 13時) (
レス) id: 1187c497c3 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 水神矢神彼氏...！私の推しキャラ灰崎君だったけど水神矢君も悪くないかも...私の推しキャラをも変えてしまうこの作品凄いと思います^^これからも更新頑張って下さい！ (2018年7月15日 23時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 水神矢君かっこよすぎます！！星章大好きなので嬉しいです♪更新頑張ってください！！見てるこっちもヤバいです....笑キュン死しそうです.... (2018年7月15日 18時) (レス) id: 27a49d6dbb (このIDを非表示/違反報告)
実奈 - 続きめちゃくちゃ気になります~ (2018年7月11日 18時) (レス) id: 49238423c9 (このIDを非表示/違反報告)
れ・ω・るりり - 水神矢くんったら大胆★ (2018年7月4日 20時) (レス) id: ea485f4be1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れいにゃん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=reinyan0221
作成日時：2018年6月24日 9時
