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拾漆 ページ18
『やああああああ!!!!』
バシッ！バシッ！
無一郎「打ち込み甘いよ」
今日になっても、昨日見た男の子と女の子の事が頭から離れなかった。それは稽古にも影響していて…。
無一郎「なんか今日集中力無くない？」
『ぇ…ご、ごめんなさい』
無一郎「なにか悩みでもあるなら蝶屋敷に行けば」
言葉がキツイな。まぁ、悪気は無さそうだが……。
『……そうさせて頂きます』
銀子「デンレイ!緊急柱合会議が行ワレルソウヨ!!」
無一郎「…A、素振り100回終わったら休憩してて良いよ、行ってくる」
『ぁ、行ってらっしゃい』
時透様は木刀を渡して屋敷を出て行った。
『…雷』
雷「オウ？」
『素振り100回だって…私明日死ぬかも』
雷「シルカ」
酷い。時透様なみに酷いわコイツ。
とりあえず100回意地でも終わらすと、足の力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
雷「大丈夫カ？立テルカ？」
『う、うん…』
ふらつく足取りでなんとか立ち上がると、またしゃがみ込んでしまった。
なんだか……可笑しい。
『あ、ははは……あ、れ？』
雷「ドウシタンダヨ、マタ座リ込ンデ」
『いや、なんか……立てない』
これ以上稽古した日だってあった。だけどこんなになる事は無かった。
あぁ。そういえば…。
『母上も兄上も…死ぬ前には必ず……立てなくなったっけ』
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作者名：見習い小説家 | 作成日時：2023年7月12日 12時
