枝垂れ桜 ページ5
『…』
暖かな風が頬を撫でゆっくりと腕を伸ばし一つの木に触れた
『…やっぱ、桜ちっちゃったか最後に見たかったんだけどなぁ』
｢なんで、最後なんて言うのさ｣
『…イタリアに桜はないからねぇ…今年はお花見も出来なかったし…
恭弥…』
｢なんで…いなくなるのさ｣
手にあった紙を再び握りしめ息を整える雲雀
『ははっ、せっかく机の上に置いといたのに…会うつもり無かったのに。なんで来ちゃうかなぁ恭弥君は』
｢あと探してないのはここだけだったから…
昔よくのこの丘で遊んだ…そして頂上には君の好きな枝垂れ桜が満開に花を咲かせる｣
『散っちゃったけどねぇ…残念残念』
｢また、君は君はいなくなるの？｣
『…どうかなぁ』
｢だめだ｣
手を掴んだ、その手は震えていた
｢A…｣
『そんな顔しないでよ…恭弥』
｢っ…｣
『決心が…鈍るじゃないか』
目頭に涙を貯めゆっくりとこちらに振り向くAは小さくて、弱々しかった。
雲雀は見ていられなくなり自分の胸にAの顔を埋めた
『っ…ほんとは…みんなと一緒に…いたかった』
｢っ…｣
『けど…だめなの…』
｢なぜ…｣
『分かったんだ…あの女を殺した時…僕は…私は…人間じゃないんだ』
｢そんなことっ｣
『あったじゃないか！！』
｢A…｣
『もう…みんなとはいられない…』
皆が僕を…私を見る時の目は…
『僕』ではなく『私』というもう一つの存在に怯えている目だった
『これ以上嫌われたくないから…っ』
｢ぼくは…君の事が…｣
『…ごめん』
雲雀を突き飛ばし頬に手を伸ばした
『ごめん…恭弥』
｢まっ！｣
クラッと脳が揺れた
そして雲雀は意識を落とした
『…さようなら』
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ミリア - すごく気に入った作品でした今後他の作品を作る予定ならリボーンの世界にトリップしたアニメKか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品で雲雀さんがでってくる作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけてがんばてください。応援してます。 (2017年8月7日 19時) (
レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
巫女 - 面白いです！続版待ってます！ (2017年8月7日 7時) (レス) id: 480f5e2efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テララ | 作成日時：2017年4月17日 0時
