9話 ページ9
「あの……」
床に座り込みベッドに頭を沈めていると、ふと廊下の方から声が聞こえた。
目線だけをそこに向けると、藍色の特徴的な髪型の少年。六道骸がいた。
……喋るのも面倒くさい。だけど無視をするのもよくないだろう。
じっと彼を見つめていると、その視線に気づいたのか、口を開く。
「大丈夫ですか?」
「……まあ」
心配そうにこちらを見る赤と青。
もう目を移植されたんだ。さっきも思ったけど。
今更目が合っているのに気づいたらしく、目を逸らし、俯く。
そして、沈黙。
空気が重い。沈黙が続く中、とあることに気づく。
「君は、どうやってここまで? 部屋には鍵がかかっているんじゃ……」
そう問うと彼はああ、と呟いて髪に手を伸ばした。
「これ、ですよ」
そう言って見せてくれたのは変に曲がった針金。どうやらこれをうまく使って解錠しているらしい。
所持しているのがばれないのか、と聞くとばれないように工夫しているそうで。
「器用なんだね」その言葉に「そんな事ないですよ」とふわりと笑った。
「……君、名前は」
「? 696番です」
番号、か。
気に入らない。
「骸と――」
ふと呟いた私を不思議に思ったのか、怪訝そうな目で言葉の続きを待つ。
「――六道骸。君の事、そう読んでいいかな」
これが、関わらないと決めていたはずの、原作に触れてしまった瞬間。
79人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杏 - いえいえー当然の事を言っただけですー喜んで貰えて光栄ですよー それと、音域を広げる練習、頑張ってくださいー諦めずに頑張れば報われるはずですからねー ふむ、来月ですかーコトハ@白亜さんの小説は奥が深いのでーワクワクしますねー楽しみにしてますー (2015年8月21日 12時) (レス) id: 7c8a29757a (このIDを非表示/違反報告)
コトハ@白亜(プロフ) - 杏さん» 返信ありがとうございます。そう言っていただけると作ってよかったと思えます…ありがとうございます。なるほど、その方法がありましたね…早速試してみようと思います。アドバイスありがとうございます。せめて再来月までに公開できるよう頑張ります…! (2015年8月20日 18時) (レス) id: 5c05607229 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 大丈夫ですー、ミーも返信遅くなってすみませんー 気に入った作品にコメントするなんて当たり前じゃあないですかー 音域が狭い、ですかーピアノで音を取ると結構出やすいですよーあとは、歌いたい曲を練習してー音域を広げるのもいいと思いますー 続編、待ってまーす (2015年8月20日 15時) (レス) id: 7c8a29757a (このIDを非表示/違反報告)
コトハ@白亜(プロフ) - 杏さん» 返信ありがとうございます、遅くなってすみません!わわ、続編までコメントいただけるんですか…ありがとうございます!嬉しいです!音痴というか出せる音域が狭いんですよね…なので歌が上手い人羨ましいのです… (2015年8月19日 0時) (レス) id: 5c05607229 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - はいー、頑張って下さいー続編出来るまで此処を見に来たりしましょうかねー 一番に作品を見に行ってコメントしたいですー…音痴?そんなのカラオケが悪いんですー声の質は様々じゃないですかー (2015年8月17日 11時) (レス) id: 81089b7519 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コトハ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年6月13日 17時