【鬼滅の刃】転生したら既に原作が壊れていた件弐 (ページ8)

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伍拾漆ページ8

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声が聞こえた方へと向かう。木の上を素早く移動する。水の呼吸を使う剣士は多い。でも今の声は最終選別の監視では一回も聞いていない。

そして何より、何度も聞いたことがある声だ。

「水の呼吸壱ノ型水面切り＿＿＿＿
よし。う〜ん……錆兎が言ってた鬼、いないなぁ。誰かが倒しちゃったのかな？」

『(よかった。まだ手鬼とは遭遇してないみたい。)』

「？そこに誰かいるの？」

え、バレた？気配は消してたのに。真菰は辺りを見回していた。まだ上を見ていないうちに距離を取らなければ。

「……気の所為かな？最終選別は残り二日で終了……気を引き締めないと。」

『(頑張れ、真菰。)』

「(錆兎すら手鬼に敵わなかった。いくら日輪刀が錆びれて折れちゃったとはいえ、鱗滝さんに才能があると認められた錆兎ですら……

それに今回の最終選別でまた強くなっているはず。今の私じゃ絶対に勝てない。遭遇したら、冷静に対応できるかな……)」

真菰はその場に立ちすくんでいた。何か考えごとをしているのだろうか。そろそろ今日の監視が半日経ってしまうから戻れないと。

お願いだから、どうか……私のいない間は手鬼に遭遇しないで。