漆拾玖 ページ30
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「お二人についてどんなことが知りたいのですか?」
『どういう方だったのかは単純に知りたいですね。』
私と雰囲気が似てるとは言われているけど、結局どんな方々なのか知らない。
「虹乃さんは花のような人でした。そうですね、桜のような。鬼であった私にも優しく接してくださいました。赦してもらえるはずがない私を……」
『花……桜……』
夢で出てきていた、桜の着物に七色の羽織りを着ていた人が……初代様だった?あの幼い人が色様なら、指導していたのが初代様なのは辻褄が合う。
やはりあの夢は……炭治郎が見ていた夢と同じ、記憶の遺伝……?そんなまさか……
「私を逃がした後も、時間を割いては私に会いに来てくださいました。継子ができたと嬉しそうに話してくれたり、縁壱さんについても……」
『え、?縁壱さんって……』
「そうです。鬼舞辻無惨を死の淵に追い詰めた、もう一人の始まりの呼吸の使い手です。」
『えっと、その……初代様は縁壱さんとご一緒に鬼舞辻と戦ったわけではないのですか?』
”いいえ”と珠世さんは返した。どうやら初代様は戦っていた場所に一般人がいないか見回っていたらしい。初代様は相当縁壱さんを信頼していたんだ。
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作者名:愛 | 作成日時:2023年5月25日 18時