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漆拾陸 ページ27

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「『ご馳走様でした。』」


「ありがとう、A。今度お返しするね。」


『ううん、気にしなくていいよ。私がお祝いしたくてやっただけだから!』



真菰の入隊祝いのために昼餉を奢った。原作では真菰の好物まではわからなかったから、いい機会だった。また機会があれば作ってあげるかお土産で持って行こうかな。



「カァァ!任務ゥ!!南南西ニ向カッテ!!」


「任務が来ちゃった。もう少し話していたかったけど行かなきゃ……」


『任務なら仕方ないよ。私もこれから任務が入ると思うから。』



今日は半日だけ非番をいただいていた。最近は忙しかったから半日だけでも充分体を休めることができた。



「お互い頑張ろうね。また、会えるといいね。」


『………うん、また会えたら。任務頑張って!』



会えると”いいね”、か。鬼殺隊員に必ず明日が来るとは限らないなんて、残酷だな。今回死を免れても、私が知らない間に亡くなることもあるだなんて……嫌だなあ。



「カァァ!今回ノ任務ハ東北東ダ!!」


『真菰とは逆方向だね。………よし、切り替えて行こうか!』



どんなに原作(未来)を知っていても、予想外の出来事が起きてしまえば私も対処できないことを、理解していないと駄目なんだ。

漆拾漆→←漆拾伍



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作者名: | 作成日時:2023年5月25日 18時

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