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三文役者 ページ10

太宰「…」




「役立たずってね。その役に務まらないことだと思って居るの。」

「父様と母様の長女と言う役も務まらず、太宰治の姉と言う役も務まらず、最年少幹部の秘書としての役も務まらず…」



空気がだんだんと下がり、修華も俯き顔色は見えない。



「はぁ、三文役者。役に立たない役者は監督や作者によって降段させられる。」



太宰「姉さんは、私にとっては千両役者だよ。」



「ふふ、ありがとう。」

「でもね、最近では、太宰修華って役も上手に演じられて居ない気がしてきてしまうの…」

「何うしたらいいと思う?」



太宰「…素で、自分を思ってくれる人を探せば良いと、思うよ、」



「そう…」



素で自分を思ってくれる人…。

人間は演じないと愛して貰えない。

まぁ、演じても愛して貰えないことも多々あるが…


ま、治の為提案は無理があると言う話だ。



「そうだねぇ。」



太宰「恋人はどうなのかい?」



「やぁだなぁ。彼とは恋人になんかなれないよぉ。」



修華は、態とらしく頬に手を当て恥じらうように言うが、その表情は何処か違和感がある。




太宰「私、姉さんに好きな人が居た事にびっくりなんだよね。」



「えー。私も人並みに恋はするよぉ?」



さっきの空気が嘘の様に、修華はふわふわとご機嫌に話す。



太宰「姉さんの言い草から、一般人でしょ?」



「そうなのぉ。」



太宰「上手くいってるの?」



「休日に会って遊ぶ友人的な?」

「と言うかなんで弟に、恋愛事情の尋問もどきされないといけないの!」



太宰「だって、今まで姉さんから(直接)うわついた話聞いた事無かったんだもん!」




プルルプルル!



そこで誰かの携帯が鳴った。

と言っても太宰は没収されて居るので修華の携帯しかないが…



「誰かな…」



太宰「別に出て良いよ…」



「あ、蓮からだ。」



そこで修華は仕方がなく電話に出た。



「うん、うん、うん。わかった私行くね。」



太宰「鏡蓮くーん!君ってスパイじゃなかったけぇ!」



太宰が大声で言う。



蓮『太宰幹部…』



「あー、ハイハイ。私用事できたから名残り惜しいけどバイバイ。」



そう言って、修華は地下牢を去って行った。

太宰治にすげ変わる事とは…→←二度目はなくってよ!



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果林糖(pixivの方に揃えました。)(プロフ) - 雪うさぎさん» デットアップルは、めっちゃ一瞬ですけどね。 (4月19日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ - デットアップルだー!!!!!!楽しみすぎます!更新頑張ってください! (4月19日 16時) (レス) id: b0525d6ec0 (このIDを非表示/違反報告)
こちら名無し - うっわ。。。めっちゃ楽しみです、、、頑張ってください!!!! (3月1日 19時) (レス) @page40 id: bbcbdad659 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - せなさん» 暗くなり過ぎない様に意識してるのでそう言って貰えて嬉しいです。 (1月22日 7時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 待って待って今から読むんだけどなんか、二度目はなくってよって書いてて吹いた笑 (1月21日 22時) (レス) id: fdd34e7dad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零奈 | 作成日時:2024年1月13日 0時

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